2024 New Model | IWC
2024年 アイ・ダブリュー・シー新作 ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー 44
【編集顧問 田中克幸 ピックアップ】
1985年誕生の永久カレンダーを進化させ2003年に初登場したモデルの新作が「ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー 44(PORTUGIESER PERPETUAL CALENDAR 44)」である。ケースを完全に刷新し細めに改良したケースリングによって時計全体に洗練さをもたらし、かつダイアルの存在感(視認性含む)も向上した点が特徴。また15層の透明ラッカーが塗布された4種類のダイアルには、“ホライゾンブルー”や“デューン”といった独特な名称が付けられており、当新作の見所となっている(ここで紹介するモデルは“ホライゾンブルー”ダイアル)。ペラトン式自動巻き機構を組み入れ7日間のパワーリザーブを実現した自社製ムーブメント、Cal.52616を搭載。
PORTUGIESER PERPETUAL CALENDAR 44
ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー 44
Ref:IW503703
ケース径:44.4mm
ケース厚:14.9mm
ケース素材:18Kホワイトゴールド
防水性:5気圧
ストラップ:サントーニ社製グラディエントライトブルーのカーフスキンストラップ、18Kホワイトゴールド製フォールディングバックル
ムーブメント:自動巻き、自社製ムーブメント、Cal.52616、毎時28,800振動(4Hz)、54石、7日間(168時間)パワーリザーブ
仕様:時・分表示、秒針停止付きスモールセコンド(9時位置)、日付(3時位置)、曜日(9時位置)、月(6時位置)、4桁の西暦を表示する(7-8時位置)永久カレンダー、ムーンフェイズ(北半球と南半球に対応。12時位置)、パワーリザーブインジケーター(3時位置)
価格:7,106,000円(税込)
今回の新作4種類の内訳は、(1)静謐なる月の姿を映した18K Armor Gold®ケース+シルバームーンダイアル(Ref.IW503701)、(2)魅入られるような黒色が妖しさを放つ18K Armor Gold®ケース+オブシディアンブラックダイアル(Ref.IW503702)、(3)午後間も無い時のスカイブルーを用いた18Kホワイトゴールドケース+ホライゾンブルーダイアル(Ref.IW503703。写真のモデル)、(4)砂漠の世界観をダイアルで表現した18Kホワイトゴールドケース+デューンカラーダイアル(Ref.IW503704)である。なお2種類のケース素材の中、18K Armor Gold®ケースとは従来の18Kレッドゴールドに比べて硬度と耐久性に優れた新素材で、IWCでは2019年のSIHHで発表した「ビッグ・パイロット・ウォッチ・コンスタントフォース・トゥールビヨン“プティ・プランス”」(Ref.IW590303)で初採用された。“Armor=鎧”に相応しい名称だ。また(2)の“オブシディアンブラックダイアル”の“オブシディアン(Obsidian)”とは“黒曜石”の意味。ダイアルには15層の透明ラッカーが施されており、色も含めて従来とは異なったダイアルへのアプローチも2024年のIWCの特徴である。
今回発表されたポルトギーゼ・コレクションで、ケースデザインを完全刷新したモデルはここで紹介する「ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー 44」を始め、「ポルトギーゼ・エターナル・カレンダー」、「ポルトギーゼ・オートマティック 40」と「ポルトギーゼ・オートマティック 42」である(「ポルトギーゼ・クロノグラフ」はスペック表からは読み取れなかった)。そのポイントは“ケースのスリム化”だ。一方「ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー 44」と「ポルトギーゼ・エターナル・カレンダー」には、その箱型形状により製造が困難とされているダブルボックスサファイアクリスタルを、時計ガラスの表面と裏面に採用。これでダイアルのみならずムーブメントも(若干ではあるが)大きめに視認できる効果が生まれた。さらに、これらの2モデルには15層の透明ラッカーを塗布した後に精密研磨を施し、ハイグロス仕上げを行う等の60工程で完成するダイアルも装備されている。なおダイアル外周部の分目盛りは、「ポルトギーゼ・エターナル・カレンダー」ではフロントガラス等と一体化したホワイトラッカー仕上げのフリンジ(完成後はダイアル外周部に相当)に設置されている一方で、当「ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー 44」ではメインダイアルにあらかじめ備え付けられている。
時計愛好家の方はご存知のとおり、1939年登場のポルトギーゼ・コレクションに初めて登場した永久カレンダーモデルが、2003年発表の「ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー(Ref.IW5021)」である。もちろん、その技術の源は時計史上に名を残すアルバート・ペラトンの直弟子であり、自身も伝説の時計師であるクルト・クラウス博士が1985年に開発した「ダ・ヴィンチ・パーペチュアル・カレンダー・クロノグラフ(Ref.IW3750)」だ。この歴史を継承するのが、今回の新作に搭載される自社製ムーブメントの自動巻きCal.52616。385個のパーツから構成され脱進機は磁場の影響を受けにくくする改良が加えられた。ペラトン式自動巻き機構のパーツはほぼ摩耗しない酸化ジルコニウム・セラミック製で、ソリッドゴールド製のローターを配置する。ふたつの香箱によりパワーリザーブは7日間(168時間)を実現。愛好家の中にはパーペチュアルカレンダー・モデルのために自宅にワインダーを置かれている方もいると思われるが、7日間のパワーリザーブは心強い機能となるだろう。IWCのパーペチュアルカレンダーの特徴のひとつは、リューズひとつで操作が可能な点だ。わずか81個というカレンダーの構成総パーツ数に驚くが、これが厚さ1.5mmのモジュール内に収納されている事実は驚異的ではないか。
MODEL Catalogアイ・ダブリュー・シー モデルカタログ
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ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー(Portugieser Perpetual Calender)
2018/07/03
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ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー(Portugieser Perpetual Calender)
2018/07/03
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ポルトギーゼ・クロノグラフ・クラシック(Portugieser Chronograph Classic)
2018/07/03
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ポルトギーゼ・ヨットクラブ・クロノグラフ(Portugieser Yacht Club Chronograph)
2018/07/03
INFORMATION
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