2023 New Model ｜ RADO
2023年ラドー新作　ダイヤスターオリジナル 60周年アニバーサリーエディション

【編集顧問田中克幸ピックアップ】

　1962年、世界初のスクラッチプルーフ（耐傷性）ケースで登場した「ダイヤスター」。その60周年記念モデルが「ダイヤスターオリジナル 60周年アニバーサリーエディション（DiaStar Original 60-Year Anniversary Edition）」である。当モデルでは、ベゼルに2011年発表のメタルの輝きとハイテクセラミックの硬度を併せ持つ新素材“セラモス™”を採用。これに放射状のブラッシュ加工を施すことで独特の艶消し感が生まれ、さらにオーバル型のステンレススティール製ケース上に収めることで時計全体がモノクロームの世界に包まれた。クリエイターはスイスのプロダクトデザイナー、アルフレッド・ハベリ。これは2023年ベスト・オブ・クールウォッチの1本だ。

DiaStar Original 60-Year Anniversary Edition
ダイヤスターオリジナル 60周年アニバーサリーエディション
Ref：R12163118
ケースサイズ：45.0×38.0mm
ケース厚：12.3mm
ケース素材：ステンレススチール
防水性：10気圧(100m)
ストラップ：ステンレススチール製メッシュミラネーゼブレスレット、EasyClipシステム、グレーのテキスタイルストラップが付属
ムーブメント：自動巻き、Cal.R764、80時間パワーリザーブ
仕様：時・分・秒・日付・曜日表示、セラモス™製ベゼル(放射線状のヘアライン仕上げ)、六角形のファセット加工を施したサファイアクリスタル、グレーのポーチが付属
価格：290,400円(税込)

2011年にスイス・レングナウ本社で発表された、セラミックとチタンカーバイトの複合合金であるハイテクマテリアルの“セラモス（Ceramos™）”。この素材が発端となって、ラドーと世界の有名デザイナーとのコラボレーションが始まったと言える。今回のデザインを担当したのはスイスのプロダクトデザイナー、アルフレッド・ハベリ。注目点はケース全体のマットな質感と、六角形のファセット加工を施したサファイアクリスタルガラスの絶妙なライン、そしてミラネーゼブレスレットなど（残るひとつは下記）。一見するとダイアルへのファセットか？と錯覚するが時計ガラス自体への加工だ。当モデルの真価は写真では絶対に分からない。ぜひ実機を時計店で見て頂きたい。

アルフレッド・ハベリのクリエイトで4番目の注目点が、洒落たセンスが光る6時位置に配置されたグラフィカルインジケーター。下部の丸型表示窓には日付、その上部の縦状スリットには曜日が記される。しかし曜日は特定の言語表記ではなく、グレーとナチュラルカラーで構成されたインジケーター表示（2色の配色比率が段階的に変化）で、視覚的・直感的に曜日を把握できる仕組みだ。なお、搭載される自動巻きムーブメントのCal.R764は、ETA社のCal.C07.111.をベースし最大80時間のパワーリザーブを持つ、非常にコストパフォーマンスの高いムーブメントである。なお当モデルのトーンにマッチしたグレーのテキスタイルストラップが付属する。