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2023 New Model | BREGUET
2023年 ブレゲ新作 タイプ XX クロノグラフ 2067 - 民間バージョン

【編集顧問 田中克幸 ピックアップ】

 1950年代、ブレゲは仏空軍用モデル「タイプ 20」の他、仏テストパイロット所属の飛行試験センター(CEV)や仏海軍航空部隊、また民間用にも同モデルを供給。これらは3時位置に15分積算計と6時に12時間積算計、9時にスモールセコンドを備えるスリーインダイアル・フライバッククロノグラフであった。「タイプ XX クロノグラフ 2067 - 民間バージョン(Type XX Chronographe 2067)」は、3時の15分積算計のサークルを拡大し、1960年に全品納品された仏海軍航空部隊用モデルが原型と思われる。こちらは時分針や12時間積算計の目盛りの切り方、また4-5時の日付表示以外は極めてオリジナルに忠実だ。搭載ムーブメントは自社設計・製造の自動巻きCal.728。


Type XX Chronographe 2067
タイプ XX クロノグラフ 2067 - 民間バージョン
Ref:2067ST/92/3WU
ケース径:42.0mm
ケース厚:14.1mm
ケース素材:ステンレススティール
防水性:10気圧(100m)
ストラップ:付け替え可能なカーフストラップとNATOストラップの2本付き
ムーブメント: 自動巻、Cal.728、60時間パワーリザーブ、毎時36,000振動(5Hz)
仕様:時・分・秒(スモールセコンド)・日付表示、フライバッククロノグラフ、15分積算計、12時間積算計,ブラックダイヤル、シースルーケースバック
価格:2,585,000 円(税込)

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※価格は発表当時の情報になります。最新情報につきましては公式サイトをご確認ください。


「タイプ XX クロノグラフ 2067 - 民間バージョン」搭載ムーブメントのCal.728は、「タイプ 20 クロノグラフ 2057 - ミリタリーバージョン」搭載のCal.7281と同様のフライバッククロノグラフだが、サブダイアルの仕様が異なる。「2057」(Cal.7281)のツーインダル(3時=30分積算計、9時=スモールセコンド)に対して、ここで紹介する「2067」(Cal.728)はスリーインダイアルで3時位置は15分積算計になり6時に12時間積算計が追加された(9時は「2057」同様のスモールセコンド)。この自動巻きCal.728とCal.7281の共通仕様は、摩擦低減のためDLC処理を施したコラムホイール、垂直クラッチ、ゼロリセット機構、毎時36,000振動数(5Hz、10振動)など。さらにシリコン素材を採用したひげゼンマイ、ガンギ車、アンクルのホーンや60時間のパワーリザーブ、シースルーバック仕様も共通である。


ブレゲの「タイプ XX」の供給先は仏空軍のみならず、1956~1957年に50本を納入した仏テスト・パイロット所属の飛行試験センター(CEV)や、1958~1960年に500本を納入した仏海軍航空部隊も存在する。これらふたつの組織に納入されたモデルは、3時位置に15分積算計と6時に12時間積算計が装備されていた。いずれも手巻きムーブメント搭載。ブレゲの資料によると1960年1月13日に全品納入したモデルには「15分積算計のサークル拡大」と記されている。このほか一般の時計愛好家でもかなり高い人気を誇り、民間用に2,000本以上が販売された。今回のモデルのオリジナルとなったのが、写真の民間用「No.2988」である。「タイプ 20」「タイプ XX」の第一世代は1970年に終了、第二世代は1971年~1986年、そして第三世代は1995年の登場となる。


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