2018 Timepiece時計店25店とGressiveスタッフが振り返る2018年の傑作タイムピース45
2018年に支持を得た
革新と高品質のタイムピース(3)
ダイアル、ケースバックからムーブメントの精緻な動きを鑑賞できる「アエロ・バン」。その日本限定としてリリースされたのが、ステンレススチールのベゼルに114個のダイヤモンドをあしらった豪奢なモデル。組み合わされるのはスチールのケースとホワイトラバーのストラップで、ダイヤモンドの煌めきとともに上品な美しさを放つ。
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ウブロのなかでも人気のシリーズに挙げられるのが「アエロ・バン」。この日本限定モデルは、ベゼルのダイヤモンドとホワイトラバーのストラップによってスポーティな雰囲気にまとまっており、シーンを問わず使いやすいモデルになっています。
EYE EYE ISUZU
飯間賢治さん
マイクロブラスト加工が施されたブラックセラミックのケース&ベゼル、そしてダイアルとストラップに用いられたダークブルーとのコンビネーションが妖艶な雰囲気。ケースサイズは45mmと大きめだが、腕に沿うように湾曲しているため装着感は良好。セラミックケースなので耐傷性にも優れる、デイリーユースにも便利な1本。
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ケースがセラミックなので傷がつきにくく普段使いしやすいモデルで。45mmケースはかなり大きめですが、腕に合うアーチ形状のケースを採用し、さらにブラック×ブルーの色合いで重厚感を感じさせてくれる1本になっています。
宝石の八神
桒澤康裕さん
2016年にスタートした、フランスのメゾン、ベルルッティとのコラボレーション。スクリット ブルーの落ち着いた色合いをまとったこちら。これまでと同様、ベルルッティ製ヴェネチアレザーをダイアルとストラップに採用し、ブランドコンセプトである“The Art of Fusion”を見事に体現している。
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毎年注目を集めている、ウブロとベルルッティとのコラボレーションモデル。歴史のあるメーカー、ベルルッティとウブロによる融合(=フュージョン)によって誕生した、世界限定100本の注目作です。
名古屋栄三越
秋田翔吾さん
2017年にデビューした自社製ムーブメント、ホイヤー02搭載の「カレラ」をベースとした、アイルトン・セナへのオマージュモデル。ベゼルに配されたセナのロゴとインダイアルには、マクラーレンのF1マシンでおなじみの鮮やかなレッドを挿し色に使用。シースルーバックのサファイアガラスにもセナのロゴが大きく配される。
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今後、タグ・ホイヤーの重要な位置づけになる「ホイヤー02」。そのなかでも最後の最後の商品化になるかもしれないアイルトン・セナ限定は、店頭でも人気の高いモデルとなっています。
A.M.I 名古屋店
森田大樹さん
かつて、船舶用マリンクロノメーターで高い評価を得た輝かしい歴史にオマージュを捧げた「マリーン」コレクションにふさわしく、サンレイ仕上げのブルーダイアルとローマンインデックスが美しく調和。30分計、12時間計、そして9時位置には月表示とスモールセコンドを配しながらも、均整の取れた判読性の高いデザインになっている。
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コレクターの間では、今なおマリンクロノメーターは高い人気を獲得しており、複雑機構を搭載した自社設計のムーブメントは、やはり魅力的です。
大丸心斎橋店北館時計サロン
松本健司さん
「フィフティーシックス」は、ブランドの歴史的モデルに着想を得ながらも、デザインを現代的にアップデートしたコレクション。デイリーウォッチとなる「フィフティーシックス・オートマティック」は約48時間のパワーリザーブを実現する自社製のCal.1326を搭載。そのムーブメントの美しい装飾は、シースルーバックから鑑賞できる。
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260年以上途切れることなく続くウォッチメゾンの技術・デザインをハイコストパフォーマンスで楽しめるモデル。サイズも良く、ベースの1本として最適です。当店では「ISHIDA Winter Collection 2018」を開催中。各ブランドとも2018年を締めくくるにふさわしい豪華なラインナップと特典をご用意しています。
BEST新宿本店
前川真二さん
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昨今の高級消費財業界では、ミレニアル世代に対していかに商品の魅力をアピールするかに躍起になっているが、それが高級時計にまで波及するとは驚いた。「フィフティーシックス」は1956年モデルからインスピレーションを受けたドレッシーウォッチという点では、老舗らしい手堅さがあるが、それをSSケース&100万円台でリリース。しかも新進気鋭のミュージシャンをアンバサダーに迎えるなど、老舗とは思えぬ“攻め”の姿勢が見えるのも面白い。機械式時計が復権して30数年が過ぎ、大物経営者も身を引いた。いよいよ業界も代替わりへの動きが始まりつつある、そのターニングポイントとなる時計ではないだろうか。
Gressive 編集スタッフ
篠田哲生
直径40mmのケースに日付と曜日、パワーリザーブインジケーターをレイアウトしながらも、デザインバランスが良く、上品さを損ねていない。ダイアルは中央をオパーリン、外周をサンバーストで仕上げ、さらにふたつのインダイアルにはスネイル仕上げが施されているため立体的な表情が楽しめる。シースルーバックなので、ムーブメントの動きも望める。
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ヴァシュロン・コンスタンタン特有の高級メゾンの風合いを残し、デイリーウォッチでありながらも上質な設計構造。ダイアルのレイアウトバランスも良く、何よりコストパフォーマンスの高さが魅力のモデル。
カミネ
上根 亨さん
「デファイ」コレクションに厚みを持たせるべくラインナップに加わった、三針モデルの「デファイ クラシック」。1967年発表のモデルがベースだが、ケース径は当時の38mmから41mmにサイズアップ。ムーブメントはエリート 670 SKを搭載し、ガンギクルマとアンクルにシリコンを採用したことで摩擦の軽減と高耐磁を実現している。
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2017年に爆発的な人気を誇った「デファイ」シリーズにラインナップされた、エリート・ムーブメント搭載モデル。エル・プリメロが搭載されたデファイよりも薄型になり、フォーマルなシーンでも着けやすくなっています。
自由が丘 一誠堂
佃 善博さん
ケースと一体化したブレスレットや八角形のベゼルを備え、ラグジュアリー・スポーツウォッチを代表する存在となった「ロイヤル オーク」。1972年の誕生以来、多彩なラインナップを生み出しているが、その2018年発表の新色が、ルテニウムカラーのグレーダイアル・モデル。サテン仕上げのケースとダイアルのカラーとの調和が美しい。
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今や主流のデザインであり、ラグジュアリー・スポーツウォッチの先駆けとして人気の「ロイヤル オーク」シリーズ。新色のグレーダイアルは最も記憶に残る1本。定番のブラックやホワイト、オリジナルのネイビーとは異なる落ち着いた雰囲気を醸すグレーは、大人の男性の腕元を引き立たせてくれます。
博多阪急 M3階 ウォッチギャラリー
沼田公仁さん
10月に発表された新生ブライトリングの第2弾「プレミエ」コレクションの中でも、とりわけ1940年代のブライトリングの時計を想起させるデザインが印象的。アップライトのバーインデックスと6時位置のスモールセコンドというシンプルな構成が気品を感じさせるモデルだ。ダイアルは、アンスラサイト、ブルー、シルバーの3色をラインナップ。
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“プロのための計器”という、これまで多くの方がブライトリングに持っていた印象を打ち破るモデルに仕上がっています。上質なケースにバランスを考えたダイアルとサイズ、オン/オフ問わずに着けられる、まさにオールマイティな1本ですね。
新光堂 本店
伊藤広幸さん
G-SHOCKがデビュー35周年の節目を迎えた2018年、その“ORIGIN”である「DW-5000C」のDNAを継承して誕生。ケースとバンドにはステンレススチールを採用しており、それに伴い内部の耐衝撃構造も一新。ポリッシュとサテンを組み合わせた外装の仕上げは美しく、樹脂モデルにはないエレガントな雰囲気を放っている。
大粒のダイヤモンド19個を3つの爪でケースにセットした華やかなデザインで好評を得る人気シリーズ。その限定モデルとして登場したのが、土佐湾で採れる希少な宝石珊瑚をダイアルに用いた「GSTE817」だ。“桃色珊瑚”と呼ばれる珊瑚のなかでも最も鮮やかな色味の部分のみをダイアルに採用しており、美しい赤色に目を奪われる。
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2018年10月に発売されたばかりの、限定30本の珊瑚ダイアル・モデルです。鮮やかな珊瑚ダイアルの美しさは、他のモデルにはない大きな魅力を放っています。
名古屋栄三越
秋田翔吾さん
洋上に浮かぶヨットから島々を眺めるような、優雅でスポーティなスタイルを形にした「チャレンジ シーライナー」。色鮮やかなブルーとステンレススチールのケースのなかで存在感を放つのは、船体をモチーフとしたビッグデイト・ウィンドウ・ディスプレイ。ブルーのデイトディスクが正時になると瞬時に切り替わる様が心地良い。
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ヨットの帆を想起させる時分針や、甲板デッキを模したダイアルなど、クストスで人気の「シーライナー」シリーズ。ビッグデイト表示とGMT機能を搭載した精悍なモデルです。
銀座三越 宝飾・時計
深代政吾さん
ヨットレースの世界観をデザインに落とし込み、独特な3本のラグが力強さと上品さを併せ持つ「グランドオーシャン」。同シリーズが2018年にリリースしたのは、ステンレススチール・ケースにゴールドPVDを施したラグジュアリーなクロノグラフで、ブラックのダイアルやセラミック製ベゼル、ラバーストラップとのコントラストが美しい。
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ケースにピンクゴールドのPVDを、ダイアルやストラップにネイビーを採用したモデルでは、その配色が大海原へと沈んでいく夕日を連想させてくれます。“ウォーター・チャンピオン”を掲げるパワーボートレースの公式計時を担当してきたブランドらしいイマジネーションが感じられるモデルです。
QUELLE HEURE(ケルエ)
村瀬達也さん
昼は涼しい顔で仕事をこなし、夜になると遊び尽くす──そんな“ガランティスト”な男の二面性を表現したセイコープレミアムウオッチサロンの限定モデル。ダイアル中央のGMT目盛りには、5時から19時までが仕事を行うブルー、19時以降を遊びの時間帯としてグレーに彩り、ガランティストの1日を表現。白蝶貝や9時位置のダイヤも効いている
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見た目やデザインのインパクトはもちろんのこと、セイコープレミアムブランドのなかでも特に取り扱い店舗が少ない、知る人ぞ知る大人の遊び時計。でありながら、セイコーが誇る信頼の機構スプリングドライブも搭載し、本物志向の人をも納得させるスペックを持ち合わせている1本です。
大丸心斎橋店北館時計サロン
松本健司さん
構成:竹石祐三 / Edit:Yuzo Takeishi
写真:堀内僚太郎、江藤義典 / Photos:Ryotaro Horiuchi, Yoshinori Eto