2018 Timepiece時計店25店とGressiveスタッフが振り返る2018年の傑作タイムピース45
2018年に支持を得た
革新と高品質のタイムピース(2)
ミニット・リピーターとワールドタイムを融合させることにより、常に現地の時刻を音で知らせる世界初の機構を搭載。機能面のみならず外装の美しさも秀逸で、ローズゴールドのケースには手仕上げによるクル・ド・パリ装飾が、またダイアルにはレマン湖を見下ろすラヴォーの眺望を描いたクロワゾネ七宝の装飾がそれぞれ施される。
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近代のパテック フィリップでは、クロワゾネとミニット・リピーターが融合した初めてのモデルであり、発表された瞬間から極めて入手が困難な状況になりました。ほとんど“伝説のモデル”とも言える傑作です。
アワーグラス銀座店
太田 弥さん
永久カレンダーを搭載した「ノーチラス」コレクション初のグランド・コンプリケーションモデル。スポーティ&エレガントなルックスはそのままに、超薄型の自動巻きムーブメントCal.240 Qを搭載したことで、ケース厚はわずか8.42mmと、同社製現行永久カレンダーのなかでは最もスリムなサイズをマークしている。
2018年、IWCは創立150周年を迎え、それを記念する多彩なコレクションを発表した。そのひとつが、記念モデルと共通のデザインコードを採用した8日間パワーリザーブの手巻きモデル。ダイアルは白のラッカーで仕上げられ、インデックスはクリシェ(活版)を何層にも重ねてプリントされるなど、節目の年にふさわしい美しい仕上がりに。
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クラシックな優雅さと優れた手巻きのムーブメント、Cal.59215を搭載したモデルです。デザインは至ってシンプルでありながら、存在感と気品あふれる逸品に仕上がっています。
銀座 天賞堂
木村隆吾さん
1968年に誕生したブランドのアイコニックピース「メモボックス・ポラリス」。その50周年を記念して製作されたのが、初代モデルを想起させる「ポラリス・メモボックス」だ。アラーム設定用、回転式インナーベゼルの操作用、時刻合わせ用に3つのリューズを採用。搭載されるCal.956は、ゴングで音色を響かせるメカニズムを有する。
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1968年のダイバーズウォッチ「メモボックス」よりインスピレーションを受けた新モデル。サンレイ、グレイン、オパーリンと仕上げが分けられている凝った文字盤や、ポリッシュ&サテン仕上げによる美しいケースなど、見どころが満載のモデルです。
タカシマヤ ウオッチメゾン 東京・日本橋
宍戸 稔さん
その名のとおりブランドを象徴する存在で、ステンレススチールのがっしりとした姿が印象的な「アイコン」。このモデルでは、ブランドが得意とするスケルトン技法を融合させ、自社製ムーブメントCal.ML234が駆動する様子を眺められる。また、リューズはカップリングシステムを搭載。わずか90度回転させるだけでねじ込みが完了する。
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スケルトンダイアルに独特なブラックのブリッジでコントラストを効かせ、香箱の中まで見えるオープンワークを実現。古典的なチラネジ付きのテンプを採用しており、“ツウ好み”する1本になっています。
oomiya 大阪心斎橋店
出水公太さん
鉄道や磁場の近くで働く人々のためにデザインされた「レイルマスター」の精神性をデザインに昇華させたのが、デニムをモチーフとしたこのモデル。ブルージーンズを想起させるダイアルは縦方向にブラッシュ加工が施され、さらに付属のNATOストラップは、ブルーのデニム&レザー製という、徹底したクリエイションが冴える。
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往年のモデルの復刻、最新のムーブメント、さらにトレンドのブルーを採用し、語りどころは盛りだくさんながらも、さらにNATOストラップをデニムにすることで、遊び心も備えている点が見事ですね。
岡山天満屋 3階時計サロン
湯之谷祐介さん
ヨットのウッドデッキに着想を得た横ストライプのパターン“チークコンセプト”をダイアルに配した洗練のデザインは、海と深い関わりを持ち続けてきたオメガならでは。付属のストラップはダイアルと同色のライニングが施されたファブリック風ラバーで、この意匠もヨットロープを想起させる。マスター クロノメーターCal.8800を搭載。
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日常使うための最高の時計として位置づけられます。高精度、高耐磁のマスター クロノメーター キャリバーを搭載しているので電子機器の影響を受けず、メンテナンスサイクルも長い、理想的なモデルです。
道又時計店
田沼徹也さん
2020年オリンピック 東京大会の開催まで2年を切った2018年。大会のオフィシャルタイムキーパーである、オメガが日本限定でリリースしたのが「スピードマスター プロフェッショナル」のスペシャルピース。五輪マークにちなみカラーは全5色が用意され、ケースバックには東京2020オリンピックのエンブレムが刻印される。
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プロフェッショナル・モデルから五輪カラーが各色発売されることが初めてであるうえに、日本限定での展開という特別感もあります。東京で開催されるオリンピックの記念としても、ぜひコレクションしていただきたい1本です。
自由が丘 一誠堂
佃 善博さん
高い防水性と洗練のデザインを兼ね備え、1948年に誕生した「シーマスター」。その70周年を記念して発表されたのが、当時のデザインを再現した世界限定1948本の限定モデルだ。ケース径は現代のライフスタイルに合わせて3mmサイズアップしているが、それ以外のデザインはオリジナルを踏襲。マスター クロノメーター Cal.8804が搭載される。
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1948年に登場した当モデルは「自動巻き」「防塵・防水」という後年の腕時計の大原則を規定した名品。今回のモデルはケース径をわずか3mmアップしただけで、このほかはオリジナルに忠実である(それでも38mmだからエレガントさは十分)。まさに正統派時計愛好家や、オメガ原理主義者から合格点を取得する名品。しかもエンジン部は21世紀の高精度メカニズムであるマスター クロノメーター ムーブメントを搭載している。
Gressive 編集顧問
田中克幸
※掲載モデルはすでに完売品など入荷の予定がないものがございます。商品在庫についての詳細につきましては各店舗にお問合せください。
構成:竹石祐三 / Edit:Yuzo Takeishi
写真:堀内僚太郎、江藤義典 / Photos:Ryotaro Horiuchi, Yoshinori Eto