AUDEMARS PIGUETキャラクターウォッチの新たな表現を作り上げたオーデマ ピゲとマーベルの邂逅 02
手にとって眺めるほどに“マーベル愛”を実感できる
コラボレーションウォッチ第1作
世界限定250本の「ロイヤル オーク コンセプト“ブラックパンサー”フライング トゥールビヨン」は2021年4月10日、オーデマ ピゲが主催するバーチャルイベントにおいて披露された。このモデルが発表されるや、時計愛好家はもちろんのこと、マーベル・ファンからも問い合わせが殺到したという。それはそうだろう。(日本はさておき)世界的に人気の高いMCUであり、しかも『ブラックパンサー』はそのなかでも史上最高の興行成績を獲得しているだけに、マーベル・ファンが注目しないわけがない。しかし一方では、このモデルに対してネガティブな意見もあったようだ。
具体的にどのような意見があったのかは分からないが、筆者の個人的な第一印象は「ずいぶんとストレートなデザイン」だということ。「ジェラルド・ジェンタの1980年代のミッキーマウス ウォッチをはじめとする歴史的なキャラクターにインスパイアされ……」というオーデマ ピゲのコメントを踏まえれば、こうしたデザインに着地することは不思議ではないのかもしれない。しかし今回のコラボレーションウォッチは、キャラクターそのものをあしらうのではなく、それをイメージさせるパターンやモチーフが施されたデザインになるだろうと“勝手に”想像していたし、実際そうあってほしかったのだ。
もっともその第一印象は、実際に時計を手にすると見事に払拭されてしまった。オーデマ ピゲの技術力を考えれば当然のことなのだが、クリエイションはキャラクターウォッチの域を完全に超越している。ダイアルに施されたブラックパンサーのレリーフはキャラクターのディテールを実に精緻に表現しているし、何よりその上半身は時分針を乗り越え、こちらに向かっているのではないかと錯覚してしまうほど、立体的で躍動感たっぷりなのだ。
それもそのはず、ホワイトゴールドを用いたキャラクターの裏側にはムーブメントのパーツ形状と合わせるためにいくつものくぼみを設け、十分なボリュームを確保。そしてキャラクターの造形は、ひとりのエングレービング技師が手や爪の表情、筋肉の隆起、精悍な顔立ちを手作業で作り上げ、さらにペイント技師が目を描き、身体の陰影を表現。実に30時間をかけて1体の造形を完成させているのだという。
特徴的なのはレリーフばかりではない。ブラックパンサー・スーツを想起させるブリッジのパターンはファンが思わず膝を打つ意匠だし、チタンとセラミックを組み合わせたケース&ベゼル(さすがに“ヴィブラニウム”を生み出すのは難しかったようだ)は、ブラックパンサー・スーツの着心地を妄想してしまうほど軽快な装着感を実現。見れば見るほど、他のディテールにもブラックパンサーとの関連性を妄想してみたくなる、“ジワる”時計に仕上がっている。
>>>さらなるこだわりを詰め込んだユニークピースのディテール
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