HARRY WINSTON 　絶妙なバランス感覚が生み出したシンプルな美と洗練

　アメリカの伝統的なジュエラーであるハリー・ウィンストン。そのタイムピースは、彼らが生み出す華麗なる宝飾品に共通する独創的なテイストが感じられる。

　2015年のバーゼルワールドで発表された新作「HW ミッドナイト・デイトムーンフェイズオートマティック 42mm」は、時刻、日付、ムーンフェイズという3つの表示を、すべて中心軸をはずしたオフセンターで配置していることに特徴がある。

　アンバランスに陥りがちなオフセンターダイヤルだが、ハリー・ウィンストンはその卓越したデザイン感覚によって、実に自然かつ洗練された統一感を醸成することに成功している。

　このモデルでまず注目したいのは、完璧な円を描くラウンド型のケース。その3時位置に見られる3つのアーチ型の意匠は、ニューヨーク本店の歴史的なファサードにインスピレーションを得たもの。ここにもハリー・ウィンストンのDNAを見ることができる。

　次なるハイライトは日付表示。時刻を示すインダイヤルと同じ大きさで斜め下にレイアウトされているインダイヤルは、日付を、通常の窓に現れる数字ではなく、針が周辺の目盛りを指し示すことで日付を示すポインター・デイト機構となっている。

　そして、もっとも注目したいのが、それらふたつのインダイヤルの脇に控え目に配置されたムーンフェイズ表示だ。

　これは月の満ち欠け、つまり月相を示すが、月自体は極めて無機質に造形されている。これに対して背景となる夜空は、あえて表面が未加工に見える荒々しさを残し、これが深みのあるメタリックなブルーに彩られている。

　この夜空と月の対比によって月はより存在感を増し、夜空からくっきりと浮かび上がると同時に、そのミステリアスな雰囲気を我々に伝える。

　こういった特徴的な表示の背景となるシルバーカラーのダイヤルは、時・分表示の中央からサンレイ仕上げ（放射状の筋目仕上げ）が施されている。また、ポインター・デイトの目盛り部分は一段彫り下げられ、ひとつひとつの数字がはっきり識別できるよう、明るい色調がベースに選ばれている。

　このようにさりげない気遣いに溢れた「HW ミッドナイト・デイトムーンフェイズ」は、18Kホワイトゴールドのバージョンと、18Kローズゴールドのバージョンの2モデルが用意されている。

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HW ミッドナイト・デイトムーンフェイズオートマティック 42mm

ケース径：42.0mm
ケース素材：18Kホワイトゴールド
防水性：3気圧防水
ストラップ：手縫いブラックアリゲーター（18Kホワイトゴールド製アルディロンバックル）
ムーブメント：自動巻き、Cal.HW3203、28石、パワーリザーブ68時間、ムーンフェイズ表示、ポインター式日付表示
仕様：シースルーバック
価格：3,250,000円（税抜）
※18Kローズゴールド製は3,150,000円(税抜)