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2024 New Model | TUDOR
2024年 チューダー新作 ブラックベイ 58 GMT

【編集顧問 田中克幸 ピックアップ】

 2018年登場の「ブラックベイ GMT」のケース径41mmを2mmサイズダウンし、これに同年発表の「ブラックベイ 58」と融合させた「58」初のGMT機能搭載モデルが「ブラックベイ 58 GMT(BLACK BAY 58 GMT)」。自動巻きのCal.MT5450-Uはモジュールではなくインテグレイテッド・ムーブメントで、METAS認定のマスタークロノメーターである。またブラックとバーガンディベゼルの落ち着いた色彩は、チューダーモデルに見られる“控えめな個性”に適した色合いで好印象。当モデルは1950~1960年代のスポーツウォッチに見られたノスタルジックなイメージを内包しつつ、最新型高性能ムーブメントを搭載した、すべての時計愛好家に向けた逸品である。


BLACK BAY 58 GMT
ブラックベイ 58 GMT
Ref:7939G1A0NRU
ケース径:39mm
ケース素材:ステンレススチール(ポリッシュ&サテン仕上げ)
防水性:200m(660ft)
ストラップ:リベット式3列ステンレススチール製ブレスレット(ポリッシュ&サテン仕上げ)、チューダー独自の“T-fit”クイックアジャストクラスプ
ムーブメント:自動巻、Cal.MT5450-U(マニュファクチュール)、65時間パワーリザーブ(METASによって認定済み)、毎時28,800振動(4Hz)、34石、COSCによるスイス公認クロノメーター認定、METASによるマスター クロノメーター認定
仕様:時・分・秒表示、ステンレススチール製24時間両方向回転ベゼル、ブラックとバーガンディのアルマイト加工インサート、ステンレススチール製スクリュー式リューズにチューダーローズのレリーフ、ブラックダイアル、ゴールドプレートが施されたアプライドアワーマーカー、GMT機能、ジャンピングアワー式時針と連動する瞬時日送り式(3時位置、操作禁止時間帯無し)日付表示、秒針停止機能による正確な時刻設定
価格:643,500円(税込)

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※価格は発表当時の情報になります。最新情報につきましては公式サイトをご確認ください。


サイドから見るとわずかにテーパードされた両方向回転ベゼルにドーム型サファイアクリスタルガラス、そしてポリッシュとマット仕上げを巧みに組み合わせたケースが当モデルのエクステリア・デザインの特徴。ブレスレットは、1950~1960年代にかけてチューダーが採用していたリベット式ブレスレットを着想の元とする。ブレスレット側面に盛り上がるヘッドの連続に、船舶や潜水艦の船体に打ち込まれたリベットを想起する人も多いであろう。このように自社アーカイブを巧みに現代へアップデートさせたセンスがチューダーの個性である。またベゼル上の特徴的なインサート数字にもチューダーのセンスが表れているが、調査不足でフォントの名称は特定できなかった。何度も書いてきたが「ブラックベイ 58」の名称は、そのルーツであるチューダー初の200m(660ft)防水ダイバーズウォッチ、「Ref.7924」(通称“ビッグクラウン”)の発表年である1958年にちなむものだ。チューダーのGMTモデルの履歴をおさらいすると、デビューモデルは2018年のバーゼルワールドの「ブラックベイ GMT」で、これがチューダー全コレクションにおける初のGMTだった。また、これまで中3針モデルとクロノグラフのみの展開だった「ブラックベイ 58」にとっても今回は初のGMTモデルとなる。


今回のモデルにはスポーティなリベット式3列ステンレススティール製ブレスレットか、ブラックラバーストラップが用意されいずれかのタイプが選択可能。ブレスレットのコマのサイズはラグへ向かうにつれてひとつずつ大きくなる段状設計。またブレスレットには、着用者が工具不要で8mmの長さを5段階で調節できる“T-fit”アジャスティングシステム(“T-fit”クラスプとも表記)を採用。一方のブラックラバーストラップは3段階にカットすることで長さの調節が可能だ。搭載されるCal.MT5450-UのGMT機能はモジュール式ではなくインテグレイテッド(当初より機能を組み込んだ設計)ムーブメント。地板やオープンワーク仕様のモノブロック式タングステン製ローターには、太陽をイメージしたレーザー加工が施されている。約65時間のチューダー独自の名称である“ウィークエンドプルーフ(週末耐性)”パワーリザーブ機能搭載。週末の48時間、未着用時間が継続しても時計は駆動し続けるという意味だ。スイス政府機関であるMETAS認定のマスタークロノメーターであり、COSCとは異なりケーシングされた状態での検定で、その精度は日差0~+5秒の5秒(COSCは日差-4~+6秒という10秒の基準数値)。またチューダーのマニュファクチュール ムーブメント搭載の完成品に対する独自基準は日差-2~+4秒の6秒。つまりMETAS検定はCOSCよりも5秒、チューダー独自基準値よりも1秒も厳格に設定されている。さらにMETAS認定制度は15,000ガウスの磁場環境にさらされた状態での計時精度も保証。ムーブメント直径30.3×厚さ6.14mm、34石。


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