
1988年の創業以来、着実に売り上げを伸ばしてきたフレデリック・コンスタント(FREDEROQUE CONSTANT)。誰もが好感を持つクラシック・デザインと独自性の高い機構を組み合わせつつも、こなれた価格帯に収める手法は、時代とは関係なく正統な評価を受けている。
ここ数年は自社ムーブメントを搭載する上位モデル(といっても他社に比べれば、プライスは良心的)をメインに、数多くの新作を発表してきたが、2011年のバーゼルワールドは予想に反して、かなり絞り込んできた。
クラシックカー・イベントへのオマージュモデル「ヴィンテージ レーシング コレクション 北京 パリ リミテッドエディション(VINTAGE RACING COLLECTION PEKING-PARIS Limited Edition)」とレディスモデル「ジュニアレディ」が、バーゼルワールドのメインモデルだ。
しかしよくよく考えると、毎年新作を連発するのは企業にとっては負担が大きい。だからこそ、多作せず商品を絞り込むというのも、フレデリック・コンスタントの"誠実さ"のひとつなのだろう。