H.Moser&Cie.H.モーザーの魅力は驚くべき起業家による長く豊富な歴史と高度な技術です
圧倒的な発想力で時計界に刺激を与える
H.モーザーのスペシャル・モデル
その後、メカニズムが改良され、経営的にも安定したH.モーザーはエドゥアルド氏の指揮のもと、コレクションを再編成。さらに世界の時計界に衝撃を与えるスペシャルなモデルを次々に発表する。さて、その目的とは何なのだろうか?
「我々はクリエイティブでイノベーティブな会社です。そしてグレートな開発チームを持ち、確かな技術で時計作りを進めています。しかし、これまであった技術で作り続けているだけでは改革はありません。私は世界中の時計愛好家が、我々の新作を見て“ワオ!”と驚いてほしいですし、それを見るのが大好きなんです。
ですから、そんな驚きのアイデアを考え、喜んでもらえる時計を作りたいのです。そもそもラグジュアリーブランドの製品作りにおいては、サプライズを忘れることはできません。ただ、その次は、さらにその次は、とより高度なものを求められるのでプレッシャーも感じますし、年々、ハードルが上がっていくことを実感しています。
H.モーザーは小さな会社ではありませんが大きな会社でもありません。私は、いつかもう少しリラックスできる瞬間が来るのでは、と期待しつつ、今は毎年ハードルが上がっていくことを楽しんでいます。もちろん愛好家を“アッ!”といわせるのは難しいですが、そこに至るコミュニケーションにも工夫を凝らしています」
「私はH.モーザーのファミリーと
同じ情熱を共有したいのです」
「日本の市場は非常にエデュケーション(教育)され、時計に対する深い知識が多くの方々に浸透していますね。それだけに私は日本市場をリスペクトしています。そして逆に日本から学ぶことも多いですね。日本の方はまずなにより品質を重視します。そして細部に気を配って時計を見ます。だから我々も決して手を抜けないのです。
ですから私は現在、もっと日本に対してサプライズやエモーショナルな何かをもたらすことを考えなければと考えています。それは何か? 今は秘密です。だってここでいってしまったらサプライズになりませんからね。
しかし、何よりも人と人とのコネクションが大事です。自分だけでなくH.モーザーというチーム・メンバーの人間力を皆さんにいかに訴求していくのか。幸いH.モーザーではマニュファクチュールで働く人もマーケティングの人間も、皆、とても仲が良いのです。
私も時間があれば、できるかぎり時計師やスタッフに直接、語りかけるようにしています。ある人は『30分話をするより30分仕事をさせたほうが効率的だ』といいますが、私はそうは思いません。
私が従業員ひとりひとりを気にかけているとアピールし、その雰囲気を社員全員で共有することが大切です。それはマニュファクチュールの技術者だけでなく、営業スタッフやH.モーザーを応援してくれるプレスやオーナー、つまり“H.モーザー・ファミリー”の皆さんと共有できればと思っています」
取材・文:名畑政治 / Text&Report:Masaharu Nabata
撮影:堀内僚太郎 / Photo:Ryotaro Horiuchi
INFORMATION
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株式会社エグゼス
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