H.Moser & Cie.H.モーザーから新時代のクロノグラフ「ストリームライナー」が登場。流線型の時代、再び 01
流麗なフォルムに秘めた先進の表示機構
新時代の到来を告げる新設計クロノグラフ
1828年、時計師であり卓越した起業家でもあったハインリッヒ・モーザーによって創設されたウォッチ・ブランド「H.モーザー」は、2020年最初の新作としてブランドにとって初となるステンレススチール製ケースのスポーティなクロノグラフ「ストリームライナー」を発表した。
新デザインのケースは滑らかなラインによって構成され、その幾何学的な曲線はスムーズにケース一体となったブレスレットへと流れている。そのダイナミックなフォルムはステンレススチールという素材の質感を見事に体現し、美しいコントラストと質感がモダンなハーモニーを奏でている。
そこに搭載されるムーブメントも、このモデルのために新たに開発されたもの。これまでH.モーザーが生み出してきたすべてのプロダクツに共通するルールに従って、すべての機能をセンターでの表示に集約することで抜群の機能性と視認性を同時に獲得した、ブランド初の自動巻きフライバック・クロノグラフである。
これらの特徴は、新作の名称である「ストリームライナー」という言葉から容易に想像することができるだろう。
クロノグラフの世界に新たな地平を拓く
「ストリームライナー」の精緻な機能
「ストリームライナー」という名称の原点は、1920年代の北米においてアール・デコ様式から派生して大流行した「ストリームライン」と呼ばれるスタイルであった。
そもそもアール・デコとは1920年代から30年代に欧米だけでなく日本などでも大流行した芸術様式のこと。幾何学なフォルムをベースとして原色を用いたはっきりとしたカラーリングなどに特徴がある。その流行の端緒は1925年にパリで開催された万国装飾美術博覧会だった。
そして、このアール・デコから派生したのが「ストリームライン」であり、日本では「流線型」と呼ばれたスタイル。本来の目的は鉄道機関車などの空気抵抗を減らすために考案された、丸みを帯びた先端から後に向かって直線を延ばしたフォルムだが、これが鉄道車両をはじめ自動車や日常生活品にも応用され爆発的に流行した。
その背景には交通と工業が発達して現代に繋がる都市のモダンな生活様式が確立したという文化的な背景があった。
つまり「ストリームライン」というスタイルを再解釈して誕生したH.モーザーの新作「ストリームライナー」には、1930年代から現代に繋がる近代的で快適なライフスタイルを象徴する最先端のスポーティ・クロノグラフであると解釈できるのだ。
>>H.モーザーの劇的再生を知る男ニコラス・ホフマンさんインタビュー
取材・文:名畑政治 / Text&Report:Masaharu Nabata
撮影:江藤義典 / Photo:Yoshinori Eto
INFORMATION
H.モーザー(H.Moser & Cie.)についてのお問合せは・・・
株式会社エグゼス
〒1000013 東京都千代田区霞が関3-2-1霞が関コモンゲート西館32F
TEL: 03-6274-6120
H.モーザー ブランドページを見る