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2024 New Model | AiRAiN
2024年 エイレン新作 タイプ 20

【編集顧問 田中克幸 ピックアップ】

 1950年代、仏国防省はパイロットに最適な高精度腕時計のミルスペック=“タイプ 20”を作成。特に必須条件がフライバック・クロノグラフ機能で、エイレンはブレゲやドダンと共に仏国防省の納入業者に指定される。2020年に復刻した「タイプ 20(Type 20)」は、オリジナルのデザインやスペックを徹底検証したアップデイトモデル。核となるムーブメントは、セリタ社の高級ムーブメント部門であるマニュファクチュール AMTが製造する、コラムホイール装備の手巻き式Cal.AM2。インカブロックを搭載し39.5mmのケースに収納された当モデルは、往時の軍用航空ツーインダイアルモデルを彷彿とさせる美品に仕上がった。パワーリザーブ機能は約63時間。


Type 20
タイプ 20
Ref:421.436S
ケース径:39.50mm
ケース厚:10.85mm
ケース素材:316Lステンレススティール
防水性:50m(5気圧)
ストラップ:コニャックカラーの本革スエードレザー
ムーブメント:手巻き、Cal.AM2、約63時間パワーリザーブ
仕様:時・分・秒(9時位置=スモールセコンド)、フライバック・クロノグラフ(センター=クロノグラフ針、3時位置=30分積算計)
価格:660,000円(税込)




軍用アラビック数字の書体を採用し、インダイアルにサーキュラーパターンを用いたエイレンの「タイプ 20」。1950年代当時に発布された仏国防省のミルスペックの概要は以下のとおり。
●ケース径は約38mm、厚さは約14mm以内。●ねじ込み式ケースバック。●ブラックダイアル。3時と9時位置に30分まで計測可能なふたつのレジスター付き。●アラビア数字インデックス。●時分針とインデックスに蓄光素材使用。●フライバック機能。●双方向回転ベゼル。●日差8秒以内の誤差。●最低35時間のパワーリザーブ。●クロノグラフ機能は最低300回の確実な作動を可能とする。
特にフライバック機能は必須で、これは複数の航空機が編隊飛行を行う際や、管制官とのコミュニケーションにおける管理時間内での行動に不可欠な機能だった。現代のように洗練されたネットワーク・コミュニケーションが存在しなかった時代、航空分野においてクロノグラフ(特にフライバック)は必須計器だったのだ。本社の資料によれば1950年代から採用されたエイレンの「タイプ 20」の具体的な供給先は、仏軍のALAT(Aviation Légère de l'Armée de Terre 仏陸軍軽航空)部隊のヘリコプター・パイロットだった。


おそらく1960年代のものと思われるエイレン時計の広告。21石、インカブロック装備の耐震機構、さらに当時としてはセールスポイントとなる50時間のパワーリザーブを謳っている。TOP PAGEでも述べたように、今回の復活劇はまずエイレンの姉妹会社だったラボア(LEBOIS & Co)から始まった。復興の立役者であるオランダの時計愛好家、起業家のトム・ヴァン・ウィジリック氏とエヴリン夫人が、2014年にクリスティーズのオンライン・オークションでラボアを発見、ドダン家との交渉の末、LEBOIS & Coのオーナーとなる。エイレンの権利獲得はそれから6年後の2020年、まずリ・エディションモデルの「タイプ 20」から始まるが、ラボアのムーブメントはラ・ジュウ・ペレ製Cal.LC-450に対し、エイレンはセリタの高級ムーブメント部門のAMTで製造されるCal.AM2。両モデルともコラムホイール採用の手巻き式ツーインダル・クロノグラフである。余談だが、過去にエイレンがブレゲやドダン(Dodane)と並んで仏軍に採用されたのは、もちろん精度・信頼度の裏付けがある。しかしエイレンと、その姉妹ブランドのラボアは共にドダン社から枝分かれした会社であり、さらに1947年にはラボア社が伊の輸入業社に引き継がれたことを考えると、(輸入業者自体に時計製造能力は無いと推測すれば)1950年代当時エイレンのタイプ 20はドダン社が生産していた可能性もある。


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