2009年は、IWCが新たな時計哲学へと踏み込んだ特筆すべき年と言える。
「アクアタイマー」はより本格的なモデルとして、ケースやベゼルの形状、そして水中での操作性の向上が図られているだけでなく、水深計機能の「ディープ・ツー」や「クロノグラフ」、そしてIWCの自然環境への取り組みを示す「ガラパゴス・アイランド」と、多彩なラインナップを揃えた。
「インヂュニア」は、従来の<AMG>のコンセプトからは離れ、より知的で頑丈なフォルムへとデザインはブラッシュアップされたが、今までどおり衝撃や磁気に対するタフさはキープしている。
そして「ダ・ヴィンチ」からは驚異的なデジタル表示の永久カレンダーが誕生したが、搭載されているムーブメントに駆使されている技術が、今後IWCのコンプリケーションを牽引する存在であることは、言うまでもない。
また、今年でラストコレクションとなる4代目の「サンテグジュペリ」や、2008年に続いてRGとWGのヴィンテージコレクションなど、2009年は、IWCがよりメカニックを極めたブランドへ躍進するため、大きく舵をきった年であると言えるだろう。