2012年の創業にしてついに達成した、大塚ローテック初の複雑時計「9号(No.9)」。トゥールビヨンという作動状況を“見せる”機構と、1時間に1度時を知らせるアワーストライキングの“聴かせる”機構に注目が集まる。当機の発想源は昔から日本の住まいに見られた、電気消費量計測装置である“アナログ式電気メーター”。写真は時計の9時側から捉えたカット。特に目を惹くのはパイプライン形状に組み込まれた金色のパーツだろう。これは音鳴り機能の要のひとつであるアワーストライキング・ゴング。大塚ローテック創設者の片山次朗氏が愛するコンビナート内を走るパイプラインが発想源と推測するが、しばらく見つめているとアナログ式電気メーターに設置されるコルクの解体と再構築のようにも思えてくる。
GRAND PRIX D'HORLOGERIE DE GENÈVE 2024
GPHG 2024特別番外編
2024「GPHG」受賞 - 2025「9号」発表
東京生まれ・東京育ち
機械大好き少年が創る夢時計
大塚ローテック
自動車会社を出発点にフリーランスのプロダクトデザイナーへと転身、ヤフオクでたまたま購入した卓上旋盤の練習が皮切りとなり、Youtubeを先生代わりに日夜時計製造の自作へと進んだ片山次朗氏。2012年には独自ブランド「大塚ローテック」を創業、発表される新作は確実に世界の時計愛好家を魅了し、ついに2024年11月には「ジュネーブ・ウォッチメイキング・グランプリ(GPHG=GRAND PRIX D'HORLOGERIE DE GENÈVE)」のチャレンジウォッチ賞を受賞、さらに翌2025年9月には初の複雑時計「9号(No.9)」の発表に至る。本企画では大きな躍進となった2024年11月のGPHGと2025年9月発表の「9号」にテーマを絞って構成する。
取材協力:片山次朗(大塚ローテック)
Special thanks to:Jiro Katayama(ŌTSUKA LŌTEC)
©FONDATION DU GRAND PRIX D'HORLOGERIE DE GENÈVE
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