PARMIGIANI FLEURIER“常識破りの思想家”が混迷の世界で実践する時計新常識 01
世界パンデミックの中で評価された
“最も危機に強いブランドのひとつ”
“時計界の米アカデミー賞”とも呼ばれる「ジュネーブ・ウォッチメイキング・グランプリ(GRAND PRIX D’HORLOGERIE DE GENÈVE=GPHG)」。2001年の初回から数えて第20回目を迎えた2020年11月12日発表の「GPHG 2020」で、見事“イノベーション賞”を受賞したのがパルミジャーニ・フルリエの「トンダ ヒジュラ パーペチュアルカレンダー(Tonda Hijri Perpetual Calendar)」である。彼らの受賞は初受賞がダブル受賞となった2017年以来の快挙だ。
この数年、パルミジャーニ・フルリエは着実な製品開発を進め、進むべき方向を見定めたブランド運営をしている。その発端は、2017年11月の「GPHG 2017」ダブル受賞に先駆ける1月のSIHHで発表された「トリック クロノメーター」、つまりパルミジャーニにとって原点である「トリック」復活にあると思われる。
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トンダ ヒジュラ パーペチュアルカレンダー
Tonda Hijri Perpetual Calendarイスラム教圏で使用されるヒジュラ暦(月の運行を基にしたイスラム太陰暦)表示機構搭載の、世界初のパーペチュアルカレンダー。時・分・日付をアラビア数字、月の名前と長さ、うるう年と平年をアラビア文字で表示。イスラム教のハラム(禁忌事項)に従い素材に金は一切使用しない。また彼らの文化に従ったブリッジ等のデザインはステファノ・マカルーソ氏が担当。
Ref.:PFH980-2000111-HA1481
ケース径:44.6mm
ケース厚:14.1mm
ケース素材:プラチナ
防水性:30m
ストラップ:エルメス製ブラックアリゲーター
ムーブメント:自動巻き、Cal.PF009、32石、毎時28,800振動、パワーリザーブ48時間
仕様:時・分・秒表示、ヒジュラ暦のパーペチュアルカレンダー、ムーンフェイズ
限定:世界限定20本
価格:10,120,000円(税込)
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トンダ GT
Tonda GTギョーシェ彫りのブルーダイアルとローズゴールドのコンビネーションが美しい「トンダ GT」3モデル中のひとつ(他はブラックとシルバーのダイアルを用意。ステンレススティール・ケースやブレスレットも揃う)。「トンダグラフ GT」と同様、デザインはディノ・モドロ氏。ケース形状は2017年「GPHG 2017」で“クロノグラフ賞”受賞の「トンダ クロノール アニヴェルセール」を継承する。
Ref.:PFC910-1500340-X03182
ケース径:42.0mm
ケース厚:11.2mm
ケース素材:18Kローズゴールド
防水性:100m
ストラップ:ブルーラバー
ムーブメント:自動巻き、Cal.PF044、33石、45時間パワーリザーブ、毎時28,800振動(4Hz)
仕様:時・分表示、スモールセコンド、ビッグデイト
限定:世界限定150本
価格:3,157,000円(税込)
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トンダグラフ GT
Tondagraph GTアニュアルカレンダーとクロノグラフ機能を持つ自社設計・製造ムーブメント、自動巻きCal.PF043搭載。ステンレススティール・ケース&ブレスレット・バージョンで、トラクスラー氏によれば特にブレスレットの製造が困難であった。ブラックダイアルには“クル・トリアンギュレール(clou triangulaire=三角の爪)”ギョーシェが施され、シンメトリックなダイアル構成は黄金比率を尊重するパルミジャーニならでは。
Ref.:PFC906-0000210-B00182
ケース径:42.0mm
ケース厚:13.7mm
ケース素材:ステンレススティール
防水性:100m
ブレスレット:ステンレススティール
ムーブメント:自動巻き、Cal.PF043、56石、45時間パワーリザーブ、毎時28,800振動(4Hz)
仕様:時・分表示、スモールセコンド、アニュアルカレンダー、クロノグラフ
限定:世界限定200本
価格:2,475,000円(税込)
英国チャールズ皇太子の愛用時計として知られるパルミジャーニ・フルリエは、欧州経済誌『European Business Review』の記事(2020年9月7日付)で「コンサルティング会社DLGによれば、パンデミックの最中、最も危機に強いブランドのひとつ」と評された。前述の2019年12月発表の「ヒジュラ パーペチュアルカレンダー」や、2020年夏に発表された「トンダ GT(Tonda GT)」と「トンダグラフ GT(Tondagraph GT)」も高い評価を得ており、この躍進ぶりの背景を同年11月に来日したダビデ・トラクスラーCEOに尋ねた(なお今回、撮影の都合上トラクスラー氏にはマスクを外して頂いたが、取材者を含め関係者全員はマスク着用、かつ1.5m以上の距離を保ってインタビューは行われた)。
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パルミジャーニ・フルリエCEO
ダビデ・トラクスラー
PARMIGIANI FLEURIER CEO
Davide Traxler米国ニューヨーク生まれのスイス国民。外交官の息子として米国、アフリカ、ブラジル、欧州各国での生活経験から身をもって“文化の多様性”を知る人物。ミラノカトリック大学で政治学を専攻し修士号を取得。キャリアのスタートはブルガリ、米国とイタリアのショパールで社長(マネージング・ディレクター)を務め、スイスでコルムCEOに就任。2018年3月にパルミジャーニ・フルリエのCCO(チーフ・コマーシャル・オフィサー)就任、同年7月にCEO(チーフ・エグゼクティブ・オフィサー)に就任。
世界を震撼させている新型コロナウイルス禍中、なぜわざわざ日本を訪問したのか、その理由からインタビューは始まった。
「人と会って直接話を聞く、というのがビジネスの基本だと私は思います。小売店の人と会い、市場を知ることが我々にとって最も価値のあることです。2月にも来日しましたが、その時はすでに香港や中国へは入国できませんでした。そこで他のアジア圏諸国が同様な状況になる前に人と話さなければならない、と思い日本に来ました」
高級品で趣味性の高い時計市場では、小売店のモチベーションが鍵となる。そのことを熟知した経験豊富な人ゆえの言葉だ。次の話題は、やはりGPHG 2020“イノベーション賞”受賞モデル「トンダ ヒジュラ パーペチュアルカレンダー」。実はこのモデルには“革新”という受賞名にふさわしいバックグランドがあった。
>>文化の多様性を暦法表示機構で実践した世界初の時計「トンダ ヒジュラ パーペチュアルカレンダー」
協力:パルミジャーニ・フルリエ・ジャパン / Thanks to:Parmigiani Fleurier Japan
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