メインコンテンツに移動

BREITLING新生ブライトリングのコンサルティングを担当するフレッド・マンデルバウム氏インタビュー
世界一のコレクターが証明するブライトリングのヘリテージ

「ブライトリングこそクロノグラフを確立し、
大きな変革を成し遂げたイノベーターなのです」

「ブライトリングこそクロノグラフを確立し、 大きな変革を成し遂げたイノベーターなのです」

「1964~65年、ブライトリングはヨルダン空軍からナビタイマー200本というオーダーを受けます。その際、王族のために3本だけゴールドのコスモノートが作られたのですが、これは、そのうちの1本です。わずか10日前、ウィーンのアンティーク・ウォッチ・ショップで手に入れたばかりの時計です」

 そもそもマンデルバウム氏が時計に興味を持ったきっかけは何だったのだろうか?


「私は時計のコレクションを1980年代の終わりごろにスタートさせました。当時、私はコンピュータ関係のビジネスをしていたので、機械産業と技術に関して非常に興味があったことが収集のきっかけです。

  というのも、技術の進歩は非常に早く、さまざまな製品が日々、進化していますが、時計に関しては100年以上も前に確立された技術が今も使われているのが興味深かったのです。なにしろ今のところ、もっとも新しい技術として普及しているのは、1969年に生まれたクオーツぐらいですからね。つまり、時計技術は過去50年間、ほとんど進歩することのなかったコンプリーテッド・テクノロジーといっても過言ではありません。それが技術的に見ておもしろいと思ったのです」


  なぜブライトリングに注目されたのですか?


「時計コレクターには得意なジャンルやコア(核)となる部分があります。私も当初、さまざまなジャンルの時計を収集していましたが、クロノグラフに興味を持って集めているうちにブライトリングこそ、このジャンルにおける最も重要なイノベーター(改革者)であるとわかったのです。

  しかも、ブライトリングはクロノグラフというジャンルを最初に確立し、今も技術とデザインの両面においてトップの位置に君臨しています。つまりブライトリングとはクロノグラフの原型を作ったブランドであり、クロノグラフが経過時間をどのように表示し、どのように機能するかという基礎技術を確立し、その機構を他社も使い続けています。

  したがってクロノグラフに興味を持ち、収集していった結果、各年代でブライトリングが製造した革新的なモデルが自然と集まってきたのです」


「世界中から手に入れましたが、
日本から入手したブライトリングは
コンディションが素晴らしい!」

知識の深い方々とインターネットでコンタクトしていますが、知り合ってからは、どこかで必ず会うことにしています

「おそらくブライトリングについて、私と同じ程度の正しい知識を持っている人は、世界でも3人ほどでしょう。彼らとは緊密にコンタクトし、実際に会って情報を交換しています。私はそういった知識の深い方々とインターネットでコンタクトしていますが、知り合ってからは、どこかで必ず会うことにしています」

  最初に手に入れたブライトリングは覚えていますか?


「それはナビタイマーです。これはウィーンのアンティーク・ウォッチ・ショップで購入した、たった2回のうちの最初の1本です。

  これまで私は世界中でブライトリングを買ってきましたが、最初のナビタイマーは、実はパーツ交換されたもので、完全なオリジナルではありませんでした。ですから今、そのナビタイマーは手元に残っていませんが、ムーブメントだけはスペアとして持っています。

  最初の10年ほどは、まだ知識がなく、部品を寄せ集めたり交換されたものを集めてしまうこともありましたが、2000年頃からインターネットが爆発的に発展し、そこから得た知識でコレクションを見直し、正しい部品がそろったモデルを手に入れるようにしました。同時にインターネットで情報交換することで世界中のコレクターから話をいただき、これを通して手に入れるようになりました。

  そうやって世界中からブライトリングを入手していますが、日本から手に入れたモデルはコンディションが良く、丁寧に扱われていることが多いですね」


「そのルーツに立ち返ることで、
新しいブライトリングが生まれるでしょう」

マンデルバウム氏からは同じ時計コレクターとして、多くのアドバイスをいただいた

今回のインタビューは、ブライトリング社公認のヒストリー・ブックとして、初めて日本で制作・出版された「TIME OF LEGEND―THE BREITLING INSIDER(タイム・オブ・レジェンド ザ・ブライトリング・インサイダー)」(2006年)の執筆者のひとりであるGressive編集長の名畑が担当。マンデルバウム氏からは同じ時計コレクターとして、多くのアドバイスをいただいた。

  では最後に、世界一のブライトリング・コレクターとして、今後のブライトリングに期待すること、あるいはアドバイスがあれば教えてください。


「なによりも“ブライトリングの過去をリスペクトしてください”ということ。これまでブライトリングは航空の分野に強く集中してきましたが、歴史を振り返ると、さまざまなジャンルがあり、エレガントなクロノグラフや、シンプルな三針モデル、レディス・モデルなどにおいても、ブライトリングならではの強みがあり、他社の追従を許さない素晴らしい製品を作ってきました。ですから、この過去の幅の広いヘリテージを綿密にリサーチし、コレクションを再構築してくださいと申し上げました。

  もちろん、ブライトリングが航空時計の分野における第一人者であることは続けていくべきですが、それに加え、陸上や海洋の分野においても素晴らしい製品があったのです。今後は、クラシカルでエレガント、さらに使いやすさを追求した実用性の高いモデルが登場してくるでしょう。それらのモデルはまったく新しいというよりも、ブライトリングのルーツに立ち返ることで開発されていくのだと思います」


取材・文:名畑政治 / Report&Text:Masaharu Nabata
写真:岸田克法 / Photo:Katsunori Kishida
協力:ブライトリング・ジャパン / Thanks to BREITLING JAPAN

INFORMATION

ブライトリング(BREITLING)についてのお問合せは・・・

ブライトリング・ジャパン株式会社
〒105-0011 東京都港区芝公園2-2-22
TEL: 03-3436-0011


ブライトリング ブランドページを見る