Watch Person Interview vol.55 　「顧客や時計店の方々の深い友情に 私は大いに勇気づけられました」

　“時計の谷”と呼ばれるスイス・ニューシャテル州ヴァル・ド・トラヴェール（Val-de-Travers）のフルリエに本社を構え、社名にもそれを刻む「パルミジャーニ・フルリエ（PARMIGIANI FLEURIER）」は1996年に創業した。

　創業者であるミシェル・パルミジャーニさんは、“神の手”を持つと言われる凄腕の時計師。そのミシェルさんが久々に来日。そこで東京のオフィスを訪ね、話を伺った。

「今回、私のブランドが日本で再び展開を開始したことにちなんで久々に日本にやってきました。これまで我々は輸入代理店を通して日本で販売していたのですが、なかなか顧客の期待に応えることができませんでした。そこで、これからは自分たちで東京に事務所を開き、販売も自ら行うことを決意し、再スタートしたのです。

　これからは日本に腰をおろして、しっかりと市場を開発していきたいと考えています。そして、再スタートにあたって、私自身、とても嬉しく、そして驚いたのは、昔からの顧客や時計関係者が、日本を留守にしていた間も、私たちのことを忘れないでいてくれたことです。今回、私は四国、名古屋、大阪など、日本の各地を訪ねたのですが、こういった昔からの顧客や販売店のスタッフの方々とお会いした際、まるで友情で結ばれているような印象がありました。そして、皆さんと久々にお目にかかれたことで、とても勇気づけられたのです」

　今回、日本への再上陸にあたっては、何か限定モデルのようなものはお考えですか？

「皆さんにお知らせしたいのは、非常にスペシャルなコンセプトのモデルを考えていることです。まだはっきりと紹介できませんが、日本市場に向けた特別なモデルを準備しています」

　それは、まだ開発途中ということでしょうか？　せめてモデル名だけでも教えていただけませんか？

「う～ん、それはあなただけにお話しました。でもこれは本当のサプライズです。発表時期はまだわかりませんが、試作品が完成し、機能が確認できたら、必ずお知らせします」

　と、ミシェルさんが構想を語る日本限定モデル。それがどんなモデルになるのか、期待はふくらむばかりである。

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