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ŌTSUKA LŌTEC日本における独立系ウォッチの人気を牽引する注目のマイクロ・ブランド「大塚ローテック」 02

初期のモデルに改良を施し、
ベストセラーとなった代表作「7.5号」

3つの窓で時と分と秒を個別に表示する「大塚ローテック 7.5号」

3つの窓で時と分と秒を個別に表示する「大塚ローテック 7.5号」。創業初期に開発された「7号」をベースに、メカニズムおよび素材をバージョン・アップし、より完成度を高めたモデルである。


 2020年から2022年まで製造されたジャンピングアワー・モデル「7号」の改良版が2023年に発表された「7.5号」である。「7号」では同軸上に配置されていた分ディスクと秒ディスクを分離し、ケースの上面にターレット状に配置された3つの窓から時刻、分、秒の表示を覗き見るようなスタイルを採用している。秒と分はディスクの目盛りで読み取り、時刻は左上部の窓に1時間ごとにカチッと表示が切り替わるジャンピングアワー機構にて表示される。

 メカニズムは、その優秀さから各社に採用される国産自動巻きのロングセラー・キャリバーMIYOTA製ムーブメントに「大塚ローテック」が自社で開発から製造までを行うモジュールを搭載。内部のモジュールとケース内側のクリアランスを最小限とすることで、ケース径を40.0mm、ケース厚を11.2mm(最大部14.8mm)に抑え、装着性を向上させている。

 また、このケースのエッジと丸みを組み合わせた外観に表情を持たせるため、ヘアライン仕上げとサンドブラスト仕上げを使い分けたという。

 さらに「7号」から「7.5号」へのバージョンアップに際しては、ケース素材をSUS303からSUS316Lに変更し、窓のガラスをミネラルガラスからサファイアクリスタルガラスに、ジャンピングアワー表示のレンズもアクリルから特注のサファイアガラスに改良されている。また、これらのガラスには無反射コーティングおよび指紋防止コーティングが施され、快適な見え心地を確保できるよう配慮さているのも特徴となっている。




電流計がモチーフの同軸ダブルレトログラード
メーター感むき出しが魅力の「6号」とは?

2本の繊細な針が扇状の目盛りを進みながら時と分を表示する同軸ダブルレトログラード方式の「6号」

2本の繊細な針が扇状の目盛りを進みながら時と分を表示する同軸ダブルレトログラード方式の「6号」。ベゼルの飛び出たビス、そして文字盤上の目盛りや「6号機械式豊島東京」など日本語による表記は機械彫り。このレトロ感は戦前の機械や光学機器(顕微鏡やカメラ、双眼鏡)を思わせる魅力に満ちている。


 片山さんの頭の中にイメージとしてずっとあったという古いアンペアメーター(電流計)をモチーフとして開発されたダブルレトログラード・モデル。

 レトログラードとはご存知のように、扇型の目盛り上を針が進行して時刻や分を表示し、終点(時刻なら12時、分であれば60分、秒は60秒)に到達すると瞬時にゼロ復帰し、ふたたび時・分・秒を表示を開始する機構のこと。この「6号」では時と分のダブルレトログラード表示とし、2本の針を同軸に配置している。

 このレトログラード機構にはちょっとした秘密がある。それはスプリングにギターの弦を使用していることだ。

「実は焼入れをした板バネが作れなかったので、手近にあったエレキギターの弦を使うことにしました。最初は0.010インチ(0.2540mm)の弦を使ったところ、ちょっと硬かったので0.009インチ(0.2286mm)を使うことにしました。ちゃんと動いてますね」と片山さんは笑う。

 このレトログラード表示に加え、中央に秒ディスクを置き、その右側に日付表示の窓を配置。そして従来モデルと同様、国産自動巻きのMIYOTA製ムーブメントに自社製のモジュールを搭載する。また、時計全体を薄くするため、扇形のガラスの下部(6時位置)に時分針ユニットを格納。さらに文字盤をムーブメントにビスで固定することにより、文字盤とベゼルの面の高さをそろえている。

 この「6号」は2015年に最初のバージョンが開発されたが、2023年には改良を施した新バージョンとなった。その際、「7.5号」と同じく、ケース素材およびサファイアガラスへの変更、ブランドロゴを刻印した尾錠や専用デザインのストラップの採用など多くの部分に変更および改良が施された。さらに初期の「6号」ではベゼルを固定するビス8本のうち、4本がラグを固定していたが、新バージョンではラグをケース裏側からイモネジで固定する方法に変更されている。

 文字盤はブラス(真鍮)製でロジウム・メッキ仕上げ。記された文字はすべて機械彫りによるもの。片山さんによれば「エッチングもレーザー加工もやってみた結果、これがベストだと判断しました」とのことだ。

 それだけに製作に手間がかかり月に15本の生産がやっと。年間でも生産数数十本という希少モデルである。




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