LAURENT FERRIERついに日本への本格展開が始まったジュネーブの実力派高級ウォッチ・メゾン、ローラン・フェリエの全貌
熟練時計師の理想と技術が詰め込まれた
驚愕のハイエンド・ウォッチ
2008年に設立された「ローラン・フェリエ(LAURENT FERRIER)」は、パテック フィリップに37年間在籍した時計師ローラン・フェリエ氏と彼の息子でありエンジニアのクリスチャン・フェリエ氏により設立された高級ウォッチ・メゾン。本誌は当時から彼らの生み出すハイエンドなタイムピースに注目してきたが、2019 年1月1日から我が国における時計輸入代理店の草分けであるDKSHジャパンによって本格輸入が開始された。
その「ローラン・フェリエ」が2010年に発表した最初の作品「ガレ クラシック トゥールビヨン ダブル スパイラル(Galet Classic Tourbillon Double Spiral)」は独自の時計美学を端的に表現した新たなる傑作である。
外観はあくまでもシンプル。しかし時計を裏返すと19世紀の懐中時計を思わせる古典的なレイアウトが美しいムーブメントが姿を現し、そこには表からは決して見ることのできないトゥールビヨンが収められている。このモデルについてローラン・フェリエ氏は2010年に我々が行ったインタビューでこう答えている。
「確かにトゥールビヨンは時計の裏からしか見えません。これは紫外線の影響によるオイルの劣化を避けるためです。
そして特徴は、第一にトゥールビヨンにダブル・ヘアスプリングを初めて採用したモデルであること。ダブル・ヘアスプリングとは、同じ特性を持つ平ヒゲを180度ずらして重ねて重心移動を均衡にするシステムです。これに脱進機自体が回転して重力の影響を平均化させるトゥールビヨンとの相乗効果で精度を向上させているのです」
外見は極めて古典的かつ優美。しかしその核心部分に最新の高精度技術を投入することで、これまでになかったタイムピースを生み出す。これがローラン・フェリエの方法論であり、世界のウォッチ・エンスージアスト(時計愛好家)を虜にする理由なのである。
シンプルな外観と快適なサイズ
時計愛好家の鑑識眼が試される
古典的な懐中時計を模範として、そこに最先端の技術を導入して生み出されるローラン・フェリエの作品。そこにはもうひとつ現代の腕時計では珍しいコンセプトが込められている。それが“サイズ”だ。
ここで再び、フェリエ氏の言葉を2010年のインタビューから抜粋する。
「2008年にプロジェクトをスタートさせた際、古典的なブランドは直径37.0~38.0mmでしたが、他の新興ブランドは45.0mmや47.0mmと大きなものが主流でした。そこで、その中間のサイズが良いと思い、実際に作って腕に嵌めてみたら非常にフィット感が良かったのです。その結果、ローラン・フェリエでは、ケースのサイズを39.0mmと41.0mmで行こうと決めたのです。もちろん、今後もこのサイズはキープしますが、機能を付加したモデルでは、もう少し大きくなる場合もあるでしょうね。とはいえ、それほど巨大化させず、直径41.0mmから44.0mmの間になると思います。具体的に言えば、これから作るであろうグランドコンプリケーションでは、直径43.0mmを想定しています。それに加えて、我々は単にケースの直径だけでなく、厚さとのバランスにも気を配っていることも忘れないでください」
この言葉通り、その後に発表された「ローラン・フェリエ」の作品は、どれも直径40.0mm前後に収まっている。
腕の上にピタリと収まる快適なサイズ。美しい外観と仕上げ、そこに秘められた高精度なムーブメントと実用的な機能。我々が高級時計に求める要素をバランス良く備えた「ローラン・フェリエ」のウォッチは世界各国で高い評価を獲得している。
そのひとつの証左が「ジュネーブ時計グランプリ(GPHG)」の受賞歴だ。彼らはこれまで2010年、2015年と過去2回、GPHGを受賞しているが、2018年11月にはメンズコンプリケーション部門で「ガレ・アニュアルカレンダー(Galet Annual Calender)」が受賞。通算3度目のGPHG受賞を果たしたのである。
取材・文:名畑政治 / Report & Text:Masaharu Nabata
協力:DKSHジャパン / Thanks to:DKSH JAPAN
INFORMATION
ローラン・フェリエ(LAURENT FERRIER)についてのお問合せは・・・
スイスプライムブランズ株式会社
〒104-0045 東京都中央区築地2-15-19ミレニアム築地ビル 8F
TEL: 03-6226-4650
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