A.LANGE&SÖHNE 古都ドレスデンを舞台とする生誕200周年記念イベント。
ドレスデンやザクセン王国で受け継がれてきた文化に対する深い愛情と尊敬の念を感じさせる演出が行われ、観客たちを感動の渦に巻き込んだ。
現在のドイツ連邦共和国が生まれるまで、この地は領邦国家と呼ばれる小国たちがしのぎを削り合う世界だった。その中で強い力を持っていたのがザクセン王国。マイセンで生産される上質な磁器とグラスヒュッテ近郊の銀山がもたらす莫大な富によって力をつけ、地域を牽引する大国となっていた。その首都であったドレスデンは、当時の栄華を感じさせる壮麗な建物が残る古都。
と言っても、これらの多くは第二次世界大戦時の大空襲でほとんど破壊され、現在の町並みは再建築されたもの。しかし当時の建材を利用するなど、なるべくオリジナルの状態を再現しているため、重厚な雰囲気は失われていない。
今回「F.A.ランゲ生誕200周年記念式典」が行われたのは、 ドレスデンのシンボルの一つであり、1841年に完成した『ゼンパー歌劇場』。初代ランゲが師匠のグートケスと共に制作した5分時計が設置されている事でも有名だ。
世界中から招かれたVIPや取材陣が歌劇場の席に着くと、オーケストラの演奏がスタート。音楽と共に初代ランゲの足跡を辿る映像が流れ、特別限定モデルも発表された。
さらに夜はドレスデンの現代美術館『アルベルティヌム』にて、 「F.A.ランゲ ウォッチメイキング・エクセレンスアワード」の発表と授賞式が開催。
いずれのイベントも、ドレスデンを代表する歴史的建造物を使ったイベントであり、 ザクセン王国とドレスデン、そしてA.ランゲ&ゾーネとの歴史的つながりを感じさせた。
時計ブランドの多くが、歴史や伝統をアピールし、時計史の中で正統な存在であることをアピールする。 A.ランゲ&ゾーネのイベントは、それらを実体験が伴う形で体感させてくれた。
そして時計の隅々まで、歴史と伝統が息づいていることを証明してくれたのだった。
構成・文:篠田哲生
Composition&Text:Tetsuo Shinoda
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