SIHH2018 JAEGER-LECOULTRE New Model2018年 ジャガー・ルクルト新作　レベルソ・トリビュート・デュオ

　 国の特産品が皮革製品というアルゼンチンを代表するブーツブランドの名門、カーサ・ファリアーノ（Casa Fagliano）。ジャガー・ルクルトと彼らとの間で続くコラボレーションの2018年モデルが、世界限定100本の「レベルソ・トリビュート・デュオ」である。

　 今回のために特別に製作されたストラップは、手作業で仕立てられるバイカラーのコードバン。ライトブラウンの表面にラグから折り返した裏面のダークブラウンが少し見えるという、2種類のトーンのブラウンが、時計ケースのピンクゴールドと上品な調和を醸し出している。

　 ブエノスアイレスに拠点を構えるカーサ・ファリアーノは、1892年の創業以来、家族経営を続けている一流メゾン。アルゼンチンは英国より南米へと伝わったポロ競技が特に盛んな国で、その技術水準の高さと競技規模は世界の大国と言われている。それ故、ブーツなど用具全般で一流メゾンを擁し、とりわけトップクラスの工房がカーサ・ファリアーノである。

　 一方、ジャガー・ルクルトといえば1931年発表の「レベルソ」は、ポロ競技用時計という出自を持つため、両者のコラボレーションはポロ競技が取り持つ縁であったと言える。

　 今回採用されたモデルは、レベルソ誕生85周年に当たる2016年に発表された「レベルソ・トリビュート・デュオ」。1931年当時、建築・デザインの世界的潮流であったアールデコ様式の、幾何学的なラインで誕生した初代モデルは、その普遍性という点でまさに時計史を代表するマスターピース。ポロ競技という両者共通のキイワードから誕生した今回の限定モデルは、必然的に誕生した新作であろう。

　 今回のモデルは、表側がドーフィンハンドとスモールセコンドを持つサテン・サンレイ仕上げのスレートグレーダイアル、裏側は24時式のデイ＆ナイト表示計が設置されたシルバーダイアルという渋いコントラストが特徴。搭載ムーブメントはジャガー・ルクルト製手巻きCal.854/2。裏側には限定モデルであることを示す“Limited Edition - One of 100”の文字がエングレーブされる。

　 スイス屈指のマニュファクチュールとアルゼンチンを代表するクラフトマンシップ、国を超えた両者の出会いは本年も極上のコラボレーション・モデルを生み出したと言えよう。