OMEGA装いも新たに再び生まれ変わった不滅の名作「レイルマスター」登場 01

　1957年、“プロフェッショナルライン”として知られる三部作( トリロジー)のひとつとして誕生したオメガの名作「レイルマスター」。この三部作は、レーシングカー・ドライバーのためのクロノグラフとしての「スピードマスター」。プロフェッショナル・ダイバーのために防水性を強化した「シーマスター 300」。そして、鉄道員のための高性能モデルとしての「レイルマスター」という、それぞれの分野における最上級の機能を備える3つのウォッチからなるコレクションであった。

　そのひとつである「レイルマスター」は、すでに紹介したとおり鉄道員が正確な時刻を共有することで列車の正確かつ安全な運行に寄与するものであったが、それは同時に時計の内部に特殊な保護ケースを装備することで最大1,000ガウスの磁場にも耐えることができる優れた耐磁性を保持しており、鉄道員のみならず、工場で働くエンジニアや強い磁場にさらされる可能性を持つ科学者などにも、確かな精度を提供することが可能であった。実際、当時の一般的な耐磁時計は60ガウス程度の磁場に対応していただけであったという。

　そのオリジナルの「レイルマスター」の特徴をさらに進化させると共に、新しく美しいグラデーション・カラーのダイアルを装備することで、新鮮かつピュアな美しさを身にまとって2025年に復活したのである。

　今回のリニューアルにあたって採用されたのはステンレススティール製のケースであり、ダイアルのカラーは2種類。ひとつはグレーをベースにブラックのグラデーション・ダイアルを採用したセンターセコンド・モデル。もうひとつがベージュをベースにブラックのグラデーション・ダイアルを採用したスモールセコンドのモデルである。そして、それぞれのモデルにステンレススティール製のブレスレット付属モデルと、ダイアルにマッチするブラックあるいはゴールドブラウンのカーフスキン・ストラップのモデルが用意され、全部で4種類のバリエーションとなっている。

　搭載されるムーブメントは、高い精度と安定性を特徴とする「コーアクシャル マスター クロノメーター キャリバー8806」(スモールセコンドのモデルはキャリバー8804を搭載)。このムーブメントはスイス公認のクロノメーター認定機関COSCの検定に合格したうえで、スイス連邦計量・認定局(METAS)が規定する業界最高水準の厳しい検定試験にも合格したもの。オメガのコレクションにラインナップされる他の「マスター クロノメーター」のモデルと同様に15,000ガウスの磁場に耐える驚異的な耐磁性を備えている。この高い耐磁性はオリジナルである初代「レイルマスター」の15倍もの数値となっているのだ。

　永遠不滅のヴィンテージなスタイルと美しいグラデーション・ダイアル、そして世界最高水準の高い精度と耐磁性を兼備して生まれ変わった「レイルマスター」。それはまさに長い歴史を持つオメガが生み出した時計界のヘリテージと呼ぶにふさわしい存在なのである。