TOMIYA KURASHIKI「TOMIYA 倉敷店」オープン。倉敷で満喫する、極上の“デザート”

　天領時代の街並みが残る美観地区や、本州と四国とを結ぶ瀬戸大橋の存在で知られる岡山県倉敷市。2019年8月13日、TOMIYAはこの地に新店舗となる「TOMIYA 倉敷店」をオープンさせた。2019年で創業から87年を数えるTOMIYAが、本店のある岡山市の表町商店街に店舗を構えたのは、終戦の年である1945年のこと。現在は、この表町商店街だけで10店舗を展開するなど、地元・岡山市との絆を大切にしてきたが、同店は倉敷とのつながりもまた深い。

　さかのぼること1999年、TOMIYAは倉敷に「ユーロサロン 倉敷店」を開店。以後、20年近くにわたって同市内のショッピングモールでジュエリーの販売をメインとした店舗を運営してきた実績を持つ。また、岡山市と倉敷市は隣接していることもあり、表町の店舗には倉敷から足を運ぶ顧客も多いという。倉敷に高級時計を主軸とした店舗を構えることは、自然の流れだったとも言えるだろう。

　そんな「TOMIYA 倉敷店」が位置するのは、JR倉敷駅と山陽自動車道倉敷ICのほぼ中間。倉敷ICに接続する幹線道路沿いにあるためクルマでのアクセスがよく、また同店の敷地には15台分の駐車スペースも用意されるなど、倉敷市内はもちろん、岡山市内の顧客も足が運びやすくなっている。

　幹線道路沿いに現れる店舗は、ベージュの外壁にウッドを想起させるブラウンのパネルを組み合わせたモダンなファサードが印象的な佇まい。建物は2棟を通路が結ぶようなコの字型になっており、2棟の間の奥まったスペースからは樹木が顔を覗かせる。それはまるで静かな山間にあるオーベルジュのような、上質な雰囲気と穏やかさを漂わせている。エントランスはこの樹木の先だ。

　店内は、2階建て総床スペース180坪のゆったりとした空間。エントランスを抜けて、1階に広がるのはウォッチブランドのコーナーで、左手にはロレックス、右手にはフランク ミュラーをはじめ、タグ・ホイヤーやブライトリング、ゼニス、グランドセイコー、さらには注目の新鋭ノルケインなど、TOMIYAが自信を持って勧めるブランドが並ぶ。天井からはリーフのオブジェが吊り下げられており、こちらも自然のなかに身を置いているような気分にさせてくれる。

　2階で展開されるのはブライダルジュエリーとライフスタイル・グッズ、アイウェアのコーナーだ。階段を上がり、左手のスペースで展開されるジュエリーは、ロイヤルアッシャーやニワカ、ベルブランシュといったブランドに厳選。一方のスペースにはフランク ミュラー フューチャー フォームをはじめ、デンマークのAVブランド・バング＆オルフセン、イタリアのフレグランスブランド・ドットールヴラニエスといったライフスタイルグッズ、そしてTOMIYAでの取り扱いは実に数十年ぶりというアイウェアのコーナーが並んでいる。

「50年ほど前、当店は“確かな品を、確かな店で”をキャッチフレーズに掲げ、やがて“おもてなし表町”“ハイクオリティ・オブ・ライフ（あなたの暮らしを文化する）”、そして現在の“デザート・オブ・ライフ”とコンセプトを進化させてきました。その根底にあるのは、ただ単に時計屋ジュエリーを販売する店ではなく、お客さまに豊かな生活を送っていただきたいということが、いちばんの趣旨なのです」

　代表取締役社長・古市聖一郎氏が説明する“デザート・オブ・ライフ”とは「人生をフルコースに例えたとき、宝飾品や腕時計を嗜むことは食後のデザートのようなもの。それは決して生活の必需品ではないけれど、人生をより豊かにする輝きをもたらす」というもの。「TOMIYA 倉敷店」はまさにこのコンセプトをぎゅっと凝縮したかのような、さまざまなデザートを楽しませてくれる空間になっている。