Gressive Impression　気軽に足を運び、ゆったりと選べるアットホームな雰囲気の新空間

「以前の店舗は、黒を基調としたエントランスのデザインが、圧迫感があって入りにくい…というご意見もいただいていました。また『たくさんのお客様にゆっくりと商品を見ていただくために、イスの数をスタッフよりも多く用意する』ことがoomiyaのスタイルのひとつなのですが、旧店舗はスペースに限りがあり、それぞれの席がかなり近接していました。こうした問題点を払拭したのが、今回リニューアルした『oomiya 大阪心斎橋店』になります」（副店長・伊藤 愛さん）

　 ラグジュアリー・ブランドのブティックが軒を連ねる大阪・心斎橋の御堂筋沿い。この通りから西に1本入った南船場エリアに2016年12月10日、oomiya 大阪心斎橋店は移転し、リニューアル・オープンを果たした。旧店舗が位置していたのは、新店舗からほど近い長堀通沿い。クルマも人も多く行き交う、販売店としては絶好の立地だが、oomiya取締役の出水孝典氏は「大通りに面していることが、すべてではない」と語る。

「東京・銀座の並木通り界隈がそうであるように、大阪であればこの心斎橋に、ブランド・ブティックや高級時計の専門店が集結し、お客様がいろいろな店舗をまわりながら商品を選べるようになることが重要だと考えたのです」（出水氏）

　 まず、移転した新店舗は、ワンフロア構成でゆったりとしたスペースを確保。これにより、今まで以上に多くのブランドを扱うことが可能になり、ブランド、商品ともに比較購買が行いやすくなっている。しかも、前述したように御堂筋からほど近い立地のため、万が一、同店に目当ての商品がない場合は、近隣のブティックや店舗にも足を運びやすい。大通りに面してはいないものの、時計の購入を目的とする方が、探し訪ねてじっくりと時計を探せる、まさに隠れ家的な場所に移転したわけだ。

　 また、新店舗ではスペースが広くなったことに加え、白を基調とした店内は照明もぐっと明るくなり、家族連れでも来店しやすいアットホームな空間を生み出している。イスの脚数についても、各ブランドのブースごとに商談用の座席が設けられているのはもちろん、店内全体を見渡せる中央のスペースにもスツールを用意。さらに、奥にはバー・カウンターも設置。この新店舗のために特別にブレンドしたというコーヒーを楽しみつつ、ゆっくりと時計を吟味できる居心地の良い空間となった。

　 リニューアル・オープンから10日余りが経った頃、同店についての話を聞く機会を得た。店内から漏れる照明は思いのほか明るかったようで、とりわけ日が暮れてからは、御堂筋沿いからも店舗の存在がはっきりと認識できるほどだという。同店の存在を知らなかった人たちにも「あのお店は何？」と興味を抱かせ、新たな顧客をも獲得しているのだとか。新しい「oomiya 大阪心斎橋店」は、新たな時計ファンを生み出す、大阪の拠点となる可能性を秘めている。