1860年に高度な精密機器の製造メーカーとして始まったパネライは、時計や光学機器の分野でいくつもの特許を受けるようになりました。それと並行してイタリア海軍との協力関係を進展させ、特別に設計した高精度のクロノグラフ機構付き懐中時計をイタリア海軍に納めるようになりました。

パネライの製作した時計は水中などの過酷な状況でも正確に時を刻み、イタリア海軍のダイバーや潜水部隊員から絶大な信頼が寄せられていました。しかし、その腕時計は軍の装備品として軍事機密に属していたため、1980年代の終わりまで門外不出。パネライ初の民間用腕時計が製作されたのは1993年になってからでした。

1997年、パネライはグローバル市場への進出を果たし、新たな腕時計を発表します。それらの製品には軍用時計に課せられる厳密な要求仕様がそのまま生かされています。イタリア海軍特殊部隊の腕時計という伝説を持つパネライは、今や世界にその名を広めることとなりました。