H.Moser & Cie. | H.モーザー 2023新作 太陽と月を融合。H.モーザー「エンデバー・チャイニーズカレンダー」
H.モーザーが2023年の新作として、独創的なコレクションのパーペチュアルカレンダーに、さらに複雑なカレンダーを追加した「エンデバー・チャイニーズカレンダー」を発表しました。H.モーザーは、市場で最も視認性に優れた独創的なパーペチュアルカレンダーが高い評価を受けたことから、このコンプリケーションをさらに追求し、コレクションに新しいカレンダー機構を追加したいと考えました。それが、パートナーであるアジェノー社と共同で開発した100本限定製造のエンデバー・チャイニーズカレンダーです。太陰暦を基本として太陽の動きも取り入れた中国の太陰太陽暦と、太陽暦のみのグレゴリオ暦を組み合わせ、12年間修正することなく月の満ち欠けと中国の十二支を表示できるという、まさに技術的な偉業と呼ぶべきモデルです。このモデルは、2つの異なる文化と測定法の融合、さらには調和のとれたその共存をも象徴しています。別々に計算された太陽暦と太陰暦の要素を組み合わせて同期させることで、太陽と月を融合させたこの時計は、エレガントでミニマリスティックな美しさを備え、読み取りやすい表示で操作もしやすいモデルとなっています。
人間は常に、時間を測定してそれを管理する必要性を感じてきました。そのために、天体を利用し、太陽や月に基づいて周期の計算や暦の作成を行ってきました。グレゴリオ暦が太陽の動きのみをもとにした太陽暦であるのに対し、中国の暦は月の周期に基づく太陰暦をもとにしつつ同時に太陽の周期も考慮に入れているため、より複雑なものとなっています。これが太陰太陽暦です。この文化的、伝統的な象徴性に満ちた暦は数千年前の自然観察を起源としており、これによって中国の農業や伝統文化にとって極めて重要な月と太陽の運行や四季のリズムに従うことが可能になります。時間を計算するために古くから使われてきた、非常に複雑な体系です。中国の暦を理解することで、何千年にもわたる中国の歴史に触れ、あらためてその繊細さを実感できます。エンデバー・チャイニーズカレンダーは、H.モーザーが中国の伝統文化に捧げるオマージュです。
エンデバー・チャイニーズカレンダーは、太陰太陽暦の月と日付、グレゴリオ暦の日付、月の満ち欠け、そして十二支を表示するという、まさに技術的な偉業を成し遂げたモデルです。太陰暦は月の周期に基づいているため、中国の暦の1か月は地球の周りを29.53日かけて一周する月の満ち欠けに合わせた29日または30日です。太陰月は12か月ありますが、太陰暦の1年は平均354.36日で、365.25日ある太陽暦の1年より10.88日短くなっています。太陰暦のみを使用すると季節とともに月がずれていき、各月は太陽暦の1年で約11日早まります。このような太陽年との大きなずれを解消するため、太陰太陽暦には2~3年に一度、13番目の月が設けられています。これは「閏月」と呼ばれるもので、太陰暦を季節と一致させるために加えられます。エンデバー・チャイニーズカレンダーには、この追加の月も表示されます。太陰太陽暦には繰り返される周期がないため、その永久カレンダーを作ることは機械的に不可能です。そこで、H.モーザーとアジェノー社は、太陰太陽暦を12年間修正なしで正確に表示できる時計を作り上げるという大きな課題に挑戦しました。市販されている他社製の太陰太陽暦カレンダーは12年の間に70回以上もの手作業での修正を必要とするのに対し、こちらは同じ12年間で外部からまったく手を加えることなく作動する初めてのムーブメントです。この偉業を可能にしたのは、並行して作動し、フィーラーを使って太陰太陽暦の月数と日数に関する情報を伝える2つのカムです。エンデバー・チャイニーズカレンダーは、12年間の太陰月数と日数、閏月、太陰年、それに対応する十二支、月の満ち欠け、グレゴリオ暦の日付まで考慮して製造されています。ひとつのサイクルが終了したら、時計のメンテナンスと同時に次の12年間用にカムを交換するだけで済みます。
ケースのレッドゴールドと魅力的なコントラストを成すミッドナイトブルー フュメダイアルを備え、そこに配された透明なラッカー仕上げのH. Moser & Cieのロゴはまるで秘密の署名のようです。太陰太陽歴の月が表示される三日月型をした左側の窓と、同じく太陰太陽暦の日付と月の満ち欠けが同時に表示される右側の窓が特徴的で、先端が丸くなった2本のレトログラード針はこの窓に沿って移動し、端まで到達すると出発点に戻ります。12時位置に設けられた2つの窓には太陰太陽暦の年とそれに応じた十二支、さらに13か月の年には閏月が表示されますが、この窓は通常の12か月の年には黒いままです。6時位置のグレゴリオ暦表示用の窓の上にはオフセンターのスモールセコンドが配されています。この100本限定製造のエンデバー・チャイニーズカレンダーは、H.モーザーの世界的なパートナー・ネットワークからお求めいただけます。
H.モーザーの自社製自動巻きムーブメント HMC 200をベースに、アジェノー社が開発したモジュールを組み合わせたキャリバー HMC 210が搭載されています。H.モーザーのCEO、エドゥアルド・メイランは次のように説明しています。「今回のエンデバー・チャイニーズカレンダーは2つのパートナー会社間の相乗効果によるもので、中国で使われる太陰太陽暦の複雑さはそのままに、操作性、視認性に優れ、調整も容易な、エレガントで洗練されたモデルです。市販されている、表示が極めて複雑で視認性に欠ける他社製の同種の時計とは異なり、ミニマリスティックでエレガントな美しさを備え、中国の伝統文化を現代的かつ西洋風に解釈したモデルとなっており、非常にオリエンタルなデザインが特徴です。その美しさだけで国境や文化の違いまでも超える大きな成功をもたらすものと確信しています」
まさに、疑う余地のないH.モーザースタイルの高級時計です。
Endeavour Chinese Calendar
エンデバー・チャイニーズカレンダー
Ref:1210-0400
ケース径:40mm
ケース厚:13mm
ケース素材:18K(5N)レッドゴールド
ストラップ:手縫いのブラウンのアリゲーターレザー、H.モーザーのロゴが刻印された18K(5N)レッドゴールド製フォールディングクラスプ
ムーブメント:自動巻き、Cal.HMC 210、約3日間(72時間)パワーリザーブ、毎時21,600振動、33石
仕様:時・分表示、6時位置のスモールセコンド、12時位置に太陰太陽暦の年と閏月の表示、太陰太陽暦の月を示すレトログラード表示、太陰太陽暦の日付と月の満ち欠けを示すレトログラード表示、6時位置にグレゴリオ暦の日付表示、サンバースト仕上げを施したミッドナイトブルー フュメダイアル、シースルーケースバック
限定:世界限定100本
予価:10,912,000円(税込)
発売予定:2024年1月頃
※2023年10月時点での情報です。掲載当時の情報のため、変更されている可能性がございます。ご了承ください。
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