GIRARD-PERREGAUX | ジラール・ペルゴ 2021新作 過去への架け橋、未来への展望。ジラール・ペルゴ「スリー・フライング ブリッジ トゥールビヨン」
1867年、ジラール・ペルゴは「スリー・ブリッジ トゥールビヨン」を発表し、ここに一つの象徴的な時計が誕生しました。従来は目立たぬように組み込まれる機能部品だったブリッジが3つも前面に出て、美的な要素となったのです。この決断により、ジラール・ペルゴは見えないものを見えるようにするマニュファクチュールとして知られるようになりました。このアプローチは、ジラール・ペルゴのその後の複数のモデルで採用されました。新しいスリー・フライング ブリッジ トゥールビヨンによって、ジラール・ペルゴはこのデザイン哲学を、若干の魅力的なひねりを加えながら永遠のものとしています。
2021年は、ジラール・ペルゴの創業230周年にあたります。これを記念し、このマニュファクチュールはブランドを象徴するモデルに新しい解釈を加え、現代性に溢れた、多くの新作を発表する予定です。スリー・フライング ブリッジ トゥールビヨンには、ピンクゴールド製の3つのネオ ブリッジが備わります。ネオ ブリッジが3つともこの素材になるのは、今回が初めてです。2020年に発表されたフリー ブリッジに続く、この新しいスリー・フライング ブリッジ トゥールビヨンは、興味深いことに、ブリッジ コレクションに加わる最後のサブファミリーとなる予定です。
3つのブリッジは、輪列、香箱、トゥールビヨンを支えているだけでなく、地板の役割も果たしています。その結果、ブリッジは空中に浮かんでいるように見え、まるで重力の影響を受けていないかのようです。こうした独特な構造とするためには、インデックスをフランジに取り付け、さらにフランジをケースに取り付ける必要がありました。
ピンクゴールド製ブリッジの上面と下面には、ブラックPVDコーティングが施されています。これは、誇示するような派手さとは対極にあります。各ブリッジの細い側面だけがピンクゴールドのままとなり、この素材が使われていることが理解できるようになっています。実際、このブリッジには「きわめて控えめなラグジュアリー」という表現が当てはまり、知る人ぞ知る貴重性となっています。各ブリッジは、小さな柘植材の工具を使って、手作業で入念に面取りが施されます。これは何百年も採用されてきた技法で、完璧な仕上がりにするには、熟練の職人でも丸1日がかりとなります。現代的に見えるスリー・フライング ブリッジ トゥールビヨンですが、それでも高級時計にふさわしく、伝統的な技法が数多く駆使されています。
ジラール・ペルゴのCEO、パトリック・プルニエはこう述べます。「私たちがつくりたいと考えたのは、過去への架け橋となりながら、同時に未来へのビジョンを示すような時計でした。職人や時計師の技能を駆使しながら、伝統的な技法と革新技術を組み合わせたような時計です。スリー・フライング ブリッジ トゥールビヨンは立体的な構造をしており、通常は奥に隠れている多くの部品を眺めることができます。当初から、ジラール・ペルゴは見えないものを見えるようにしてきました。今後230年間も、この路線で行けたらよいと思っています。しかし、私たちのチームは少しひねりを加え、ブリッジをゴールド製としながらも、側面以外はブラックPVDで覆うことにしました。これこそラグジュアリーの名にふさわしい贅沢の代名詞ともいえる特徴は、目の肥えた人を除き、普通の人なら見過ごしてしまうでしょう」
この時計の顕著な特徴の一つは、文字盤のさまざまな要素を異なる高さに配置した、三次元的なフォルムをしていることです。これは世界屈指の精緻な建築物にも共通して見られる特徴です。複雑であるにもかかわらず、文字盤は美しく、すっきりとして視認しやすく、香箱、輪列、トゥールビヨンが南北の軸に沿って並べられています。香箱は時計の上部に配され、その下に取り付けられたホワイトゴールド製マイクロローターが手首の動くエネルギーを動力化します。ローターの垂直な側面には、時計のモデル名が刻まれており、このマニュファクチュールの細部へのこだわりを完璧に物語る巧みなディテールとなっています。
トゥールビヨンは時計の下部に配置されています。トゥールビヨンケージは19世紀にさかのぼる伝統的なデザインである竪琴の形をしていますが、この時計では最先端のグレード5のチタンでできています。ケージに取り付けられたブルーの針は、1分間に360°回転し、スモールセコンドの役割を果たします。トゥールビヨンケージは79個の部品で構成されていながら、重さは0.25gしかありません。この驚くほどの低質量により、エネルギー消費が抑えられ、ムーブメントのパワーリザーブは圧巻の60時間以上に達します。
文字盤上に置かれたサファイアクリスタルは、側面がゆるやかに傾斜し、カーブしながらミドルケースの外端へと落ちているので、このモデルでは通常のベゼルは使われていません。この魅力的な美観を実現するために、通常のサファイアクリスタルの4倍から5倍の材料が用いられています。さらに、クリスタルボックスを研磨して完璧に仕上げるには、優れた技能が必要となります。驚くべきことに、この時計の上部を覆うサファイアクリスタルをつくるために、熟練の職人は大きな努力を払って練習を繰り返し、似たようなクリスタルボックスをつくらなければなりませんでした。スリー・フライング ブリッジ トゥールビヨンに上部・下部クリスタルボックス サファイアクリスタルを取り付けることで、このジラール・ペルゴのモデルには調和の取れた対称性が備わっています。
スリー・フライング ブリッジ トゥールビヨンは、世界各国のジラール・ペルゴ正規販売店で販売されています。
Tourbillon With Three Flying Bridges
スリー・フライング ブリッジ トゥールビヨン
Ref:99296-52-001-BA64
ケース径:44.00mm
ケース厚:15.52mm
ケース素材:18Kピンクゴールド
防水性:30m(3ATM)
ストラップ:ラバー調アリゲーター、18Kピンクゴールド製トリプルフォールディングバックル、交換用のゴールド調ブラックアリゲーターストラップが付属
ムーブメント:自動巻き、Cal.GP09400-1273、約60時間パワーリザーブ、毎時21,600振動、27石
仕様:時・分表示、トゥールビヨン、79個の部品から成るトゥールビヨンケージ上にスモールセコンド、無反射加工サファイアクリスタル「ボックス」 風防、サファイアクリスタル「ボックス」裏蓋、表側はブラックPVDでコーティングしたゴールドのスリー・ブリッジ、裏側はブラックPVDでコーティングしたチタンのスリー・ブリッジ
※2021年9月時点での情報です。掲載当時の情報のため、変更されている可能性がございます。ご了承ください。
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