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Certified Watch Coordinator正しい知識の修得で時計文化を伝えられる信頼の資格「ウオッチコーディネーター」

時計の文化を習得できるCWCは
接客を通じたファン作りにおいて重要な資格

「日髙本店」の代表取締役社長・日髙晃一さん

 時計は精密機器であり装飾品であると同時に、今やステータスシンボルとも言えるものだ。ゆえに、その販売においては適切な接客とともに、高度で専門的な知識が必要となる。

 しかし2000年代以降、日本国内の時計店で働くスタッフの数は増え、その知識にズレが生じてきた。つまり、顧客に説明する内容が、販売店または販売員によって異なるようになってしまったのだ。このままでは時計文化を正しく伝承していくことができない──そんな状況を打開するべく、2011年にスタートしたのが「ウオッチコーディネーター(CWC)」。業界を横断して正しい専門的知識を共有し、これによって顧客満足度を高める目的で設立された資格検定制度だ。

 ウオッチコーディネーターには2種類の検定内容がある。時計にまつわる基本的知識の修得が求められる「CWC」と、より専門的な知識が必要になる「上級CWC」だ。難易度の差はあるが、いずれも認定基準を満たすために求められるのは、製品はもちろん、時計の製造や歴史、販売などの幅広い知識。現在、約2200人がこの資格を取得し、その多くが時計業界で活躍しているが、とりわけ日本正規高級時計協会(AJHH)に加盟する正規時計店では、CWCの取得を強く推し進めている。

 宮崎に店舗を構える腕時計の正規販売店「日髙本店」もそのひとつ。同店では現在、役員2名と6名のスタッフがCWCを取得している。


「弊社ではCWC発足時より、スタッフの資格取得のためのサポートを始めました。現在は6名のスタッフがCWCを取得していますが、全営業スタッフのCWC取得を目指しています。取扱ブランドに関する知識は、日々の仕事を通じて学ぶ機会が多くあります。ですが、時計そのものの歴史を学ぶことによって、時計を単なる道具やモノとしてではなく文化として捉えられるようになり、より深い知識を習得できるようになると考えています」


 こう語るのは、日髙本店の代表取締役社長・日髙晃一さん。スタッフがCWCを取得してからは現場にも変化が見られるようになってきたという。


「接客を通じて時計のファンを作っていくうえでは、厚みを増した会話が大切になってきます。実際、当店でも商品のことばかりではなく、歴史や背景も含めて説明し始めたことでお客さまの滞留時間が長くなり、固定のお客さまが増えてきました。さらには来店頻度が向上し、リピーターも増えていると実感しています。そういった点でも、CWCは時計販売の現場において重要な資格だと思います」

日髙本店のスタッフが実感する
CWC取得のメリット

「日髙本店」のスタッフの松尾さん

「多くの情報が錯綜する現代において、時計販売者として時計の基本となる歴史や構造、スペック、販売姿勢を基礎から学び、正確な情報をお客さまにお伝えしたかったからです」と、CWC取得の動機を語ってくれたのは、スタッフの松尾さん。そこには、顧客の信頼を得るための販売に活かす明確な目的があったという。取得後は、時計史の知識が接客で役立ち販売につながったことも。「CWCの取得前と取得後で大きく変わったことはありませんが、時計販売者としてさらに自信がつき、お客さまの信頼を得られるようになったと感じている」という。

 もっとも「専門性をより深めていきたい」と語る小玉さんや、「自分自身の時計に関する知識がどれくらいあるのか、またきちんと説明できているのかの物差しとして」取得した行實さんや緒方さんなど、CWC取得の動機はさまざまだ。なかには「時計販売に関わるうえで、お客さまに対しての最低限の礼儀」(赤塚さん)と考え取得したスタッフも。しかし、取得後は「誤った説明をしてはいけないという意識が高まる」(赤塚さん)、「責任感が増した」(小玉さん)、「お客さまより信頼される」(砂田さん)、「正しい内容をお伝えできている自信が持てる」(行實さん)といったように、一様に販売スタッフとしての“自信”や顧客からの“信頼”を実感しているようで、結果、販売力の向上にもつながっているようだ。


 そして、今年もいよいよ第9期ウオッチコーディネーター筆記試験の申し込み期間が近づいてきた。緒方さんによればCWCは「理解力と応用力が試される試験」とのこと。そこで、これからCWCを取得しようと考える人に向けて、今から心がけておくことを聞いたところ「テキストで学んだ知識を現場でアウトプットし、知識の定着を図れるように努める」(小玉さん)ことや「テキストをひとつひとつ日常業務のなかで噛みくだきながら進めていく」(行實さん)といったように、テキストと日常業務をシンクロさせながら覚えていくことが大切だとアドバイス。さらに松尾さんは「多くの時計に実際に触れるなかで、自分自身が興味があることを知り、感じ、自ら学ぶ姿勢」が重要だとも説明してくれた。

 その第9期ウオッチコーディネーター筆記試験は、2020年1月29日(水)に東京と大阪で実施される予定だ。申し込み期間は2019年11月1日(金)から29日(金)。時計販売でさらに質の高い接客を目指そうと考える人はもちろん、これから時計業界で働こうと考える人、さらには一般の時計ファンも、時計の深い知識と自信、信頼を手に入れられるCWCをぜひ取得してほしい。


CWC(ウオッチコーディネーター)とは?


時計の販売には、豊富な専門的知識を備え、適切な接客対応ができる時計販売のプロフェッショナルが必要とされています。日本時計輸入協会では、業界横断的に顧客満足度を上げる取り組みとして、2011年から「ウオッチコーディネーター資格検定制度」をスタートさせました。現在、約2,200名のウオッチコーディネーターが全国で、時計選びの楽しさと長くご愛用頂く喜びのお手伝いをするために活躍しております。


受験資格:学歴、年齢、性別、国籍に制限はありません。ただし、日本国内に連絡可能な住所があること。
※上級CWCは、すでにCWC資格を取得していること。
資格取得対象者:
・時計の販売に現在従事している方(販売スタッフ、店舗マネージャーなど)。
・時計営業に携わっている方(経営者、幹部、営業、営業アドミ、マーケティング担当者など)。
・時計業界を目指す方(学生、就職希望者など)。
・時計に興味を持っている方(ユーザー、プレスなど)。



第9期CWC及び第4期上級CWC試験詳細


2020年1月29日(水)に第9期CWC及び第4期上級CWC試験が開催されます。申込期間は2019年11月1日(金)~11月29日(金)です。


【筆記試験】
試験日:2020年1月29日(水)
試験会場:東京 / 日本教育会館 一ツ橋ホール・会議室、大阪 / 天満研修センター
申込期間:2019年11月1日(金)~11月29日(金)
受験料:7,200円(CWC)、9,200円(上級CWC一括受験)、5,200円(上級CWC分割試験)
出題範囲:筆記試験はマークシート方式による選択問題で、テキストより幅広く出題します。


【合否通知と発表】
・受験者全員に対して合否通知を郵送します。
・併せて協会ホームページに合格者受験番号を掲載発表(2020年2月末予定)


ウオッチコーディネーター試験と資格について、詳細はこちら


文:竹石祐三 / Text:Yuzo Takeishi


INFORMATION

ウオッチコーディネーター資格検定(CWC)についてのお問合せは・・・

一般社団法人 日本時計輸入協会 JWIA-CWC事務局
〒103-0022 東京都中央区日本橋室町1-13-5 日本橋貝新NYビル4階
Tel:03-3548-9042
Fax:03-3548-9043


INFORMATION

日高本店プロショップについてのお問合せは・・・

〒880-0805 宮崎県宮崎市橘通東3丁目4-6
TEL:0985-26-1102
FAX:0985-26-2498
定休日:なし
営業時間:10:30~20:00

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