VACHERON CONSTANTIN | ヴァシュロン・コンスタンタン SIHH 2018新作 「レ・キャビノティエ・グランド・コンプリケーション」
ヴァシュロン・コンスタンタンが、「レ・キャビノティエ」コレクションに加わる最高峰の特別なマスターピースを2本発表します。「グランド・コンプリケーション “オーナメンタル”」と「グランド・コンプリケーション “クロコダイル”」です。いずれも1点製作のユニークピースで、高級時計においては極めて難度の高い複雑機構を数多く搭載し、芸術的なエングレービングによってその魅力が一段と引き立てられたモデルです。それぞれ手彫りのエングレービングが施されたゴールドのケースに縁取られて、ケースの表と裏の両側に文字盤が備わり、16または15種類の複雑機能を表示します。これらをすべて動かす手巻きムーブメントには、まさに小型化の絶妙な技術と卓越した手作りの業が凝縮されています。「グランド・コンプリケーション “オーナメンタル”」は、ダブルフェイスが濃いパープルに彩られ、ケースのエングレービングに “ヴィクトリアン” と称される装飾様式が用いられています。一方「グランド・コンプリケーション “クロコダイル”」は、ダブルフェイスがスレートグレーに彩られ、ケースにクロコダイルの姿が彫られています。これらの格調高い時計に仕上げのタッチを加えるのは、エレガントなアリゲーターレザーストラップと、それぞれのケースを装飾するエングレービングのテーマと同じモチーフが施されたクラスプです。また、巻き上げ装置が備わる高級なマカッサル・エボニー(縞黒檀)製のウッドボックスも付属します。
1点もののユニークピースで、並外れたムーブメントとケースを特色とするこれら2つの新しい時計は、2005年に発表された世界で最も複雑な腕時計から想を得ています。その腕時計とは、ジュネーブに拠点を構えるマニュファクチュールのヴァシュロン・コンスタンタンが250年に渡って培った時計の専門技術を称えて作られた「トゥール・ド・リル」です。今回発表される、ダブルフェイスでケースの表と裏側に16または15種類の複雑機能を表示するこれら2つのマスターピースについても、小さな空間内に多くの複雑機構を組み合わせて搭載し、それらをメティエ・ダールの素晴らしい職人技で引き立てるヴァシュロン・コンスタンタンの専門技術がまたしても見事に発揮されています。
これら2つの新しい時計が誕生したのは、“レ・キャビノティエ” というヴァシュロン・コンスタンタンの高級時計の分野に設けられた特別な部門です。かつてのジュネーブでは、高度な専門技術をもった時計職人たちが屋根裏に工房を構え、名だたる顧客の注文に応じて1点ものの時計を製作していました。彼らは「キャビノティエ」と呼ばれましたが、そうした過去と結びつきを復活させたのが現在のレ・キャビノティエです。これら2つの時計は、傑出した時計技術とメティエ・ダールの専門的な職人技を融合させ、芸術的な1点ものを創作するというキャビノティエの哲学が反映された、本質的に二つとない逸品なのです。さらに、独立した機関が厳格な規定を設けて品質を認証するジュネーブ・シールの諸項目に合致して、その認証を取得しているのも誇るべき点です。
16または15種類の複雑機能を動かすムーブメント
2つのユニークピースにそれぞれ搭載された手巻きムーブメントには、ヴァシュロン・コンスタンタンが小型化と工作技術の両方で収めた目覚ましい成果が表れています。このムーブメントは16または15種類にも及ぶ複雑機能を動かし、しかも大半は天文表示に関するものです。時と分に加え、表側の第一文字盤にはこの他に、ミニット・リピーター、均時差、トゥールビヨン、パーペチュアルカレンダー(日付、曜日、月、閏年)、パワーリザーブ、日の出、日の入りの時刻といった11の機能が備わります。「レ・キャビノティエ・グランドコンプリケ ーション “オーナメンタル”」にはさらにリピーター機構のトルク表示もあり、ミニット・リピーターのパワーリザーブがわかります。裏面の第二文字盤にも非常に興味深い天文複雑機能がふんだんに盛り込まれ、天空図、分点(春分・秋分)、至点(夏至・冬至)、恒星時の時と分、ムーンフェイズ(月相および月齢)、四季と黄道12宮を表示します。
表側の文字盤
主要な複雑機能の多くがこちら側に集中していますが、各表示は一目瞭然に判読できます。複雑時計の熟達した技術を語るミニット・リピーターは、任意の操作によって時刻を時、15分、1分単位の音に変換して告げるチャイム機能に加え、巧妙な求心式フライング・ストライク・ガバナーも備わります。完全に無音でメカニズムを過度の損耗から防ぐこのガバナーは、ハンマーがゴングを打つ1音1音がはっきり聞き分けられ、一定の間隔でメロディが成り立つように、ストライク機構の速度を調整します。ヴァシュロン・コンスタンタンにとって卓越した時計技術の象徴とも呼ぶべきトゥールビヨンは、キャリッジがブランドのシンボルマークのマルタ十字に象られています。1分間で1回転するトゥールビヨンは、重力による影響を軽減してムーブメントの精度を向上させるのと同時に、キャリッジがスモールセコンドの役を果たします。
また、“未来の時間を記憶する” パーペチュアルカレンダーは、グレゴリオ暦の複雑なカレンダーを自動的に正しく表示し、人為的な修正は400年毎に1日しか必要ありません。平均太陽時と真太陽時の差を分で表示する有名な均時差の製作も、非常に専門的な技術を要します。この第一文字盤を締めくくるのは、カスタマイズが可能な複雑機構、すなわち日の出、日の入り時刻の表示です。これは利用者の都市に合わせて調整できるようになっています。
時計の裏面
第二文字盤も機能が充実しており、それらが2層にアレンジされています。中央のディスクには天空図が描かれ、東西南北の方位点が添えられています。北と南の位置の窓に1年間の月と “真” の太陽時に一致する恒星時が示されます。その周囲に沿って回転する短針は月齢の表示用で、前回の満月からの経過日数を指し表します。また、カウンターウェイトに小さな太陽のモチーフがアクセントを添えた細長い針のほうは、日付と黄道12宮、四季、分点(春分・秋分)、至点(夏至・冬至)の表示を担います。
これら2つのムーブメントは、ヴァシュロン・コンスタンタンの歴代ムーブメントの中で最も複雑な部類に入ります。「グランド・コンプリケーション “オーナメンタル”」は839個、「グランド・コンプリケーション “クロコダイル”」は836個の部品から成り、どちらも全部品が直径33.9mm、厚さ12.15mmのサイズに集約され、 58時間のパワーリザーブが備わります。16ないし15種類もの複雑機構を個々に作動させるメカニズムをこのような小さな空間に収めただけでなく、それらを完璧に機能させ、ダブルフェイスの文字盤の上に最適な視認性を実現したことは、離れ業以外の何物でもありません。ヴァシュロン・コンスタンタンが完全に自社内で開発製造したこれらのムーブメントを収納する直径47mmのゴールド製ケースは、ミニット・リピーターのストライク音が最もよく響くように特別にデザインされています。さらに、各部品が最善の性能を発揮するように微妙な調整と組み込みがなされ、仕上げについても入念に手作業で行われています。
レ・キャビノティエ・グランド・コンプリケーション・オーナメンタル
この桁外れのモデルは、サンレイサテン仕上げが施された濃いパープルの上品なゴールド製の文字盤上に多数の機能を表示します。表側の文字盤は、アプライド・インデックス、ドーフィン型の針、繊細なスネイル模様のサブダイヤルなどが配され、精緻に加工されたホワイトゴールドのケースが放つ眩い輝きに包まれています。ベゼルとケースバンド、ラグ、クラスプに彫り込まれているのは、19世紀英国の “ヴィクトリアン” と呼ばれる建築様式から着想した装飾パターンです。ヴァシュロン・コンスタンタンが培ってきた伝統的な技を生かしたこの小さな彫刻作品には、器用で繊細な手の妙技が表現され、ここではエングレービングのさまざまな種類の細線細工と合わせて、パウンス装飾とバス・レリーフ(浅浮き彫り)の技法が用いられています。彫金職人がビュランやその他様々な専門工具を使い、手作業によってこの複雑な金細工を仕上げるには150時間以上を要します。
レ・キャビノティエ・グランド・コンプリケーション・クロコダイル
2頭のクロコダイルと大小のスケール(ウロコ)で装飾されたこのモデルは、強烈な個性を放っています。爬虫類を立体的に描写したデザインは1つのゴールドのブロックから彫り出され、パウンス装飾やエングレービングのさまざまな種類の細線細工(マット、サンドブラスト、ブラシ、ポリッシュ)の技法が駆使されています。注意深いコントロールを要するこの作業には、名人芸の技量が求められます。特にクロコダイルの目はこの動物のパワーを強調するキーポイントになるため、加工に細心の注意が払われています。また、ベゼルやラグ、ケースバックに散りばめられたウロコ模様の繊細な細工も、このミニチュアのマスターピースに生き生きとした表情や立体的な陰影をもたらしています。それを生み出したのは、まさに熟達のマスター・エングレーバーの専門技術です。このピンクゴールドの彫刻作品は、時計の表と裏側にそれぞれ配されたスレートカラーの文字盤とも、完璧にマッチしています。極めて見やすく美しい文字盤の表示は、表側に配されたピンクゴールド製のアプライド・インデックス、リーフ型の針、繊細なスネイル模様のサブダイヤルによって一段と引き立てられています。
「レ・キャビノティエ・グランド・コンプリケーション “オーナメンタル”」と「レ・キャビノティエ・グランド・コンプリケーション “クロコダイル”」は、ケースバックに “Pièce Unique”、“Les Cabinotiers”、“AC” (Atelier Cabinotiers)の文字が刻まれ、アリゲーターレザーストラップと手彫りで装飾したクラスプが組み合わされ、修正ペンやルーペなどがセットになった贅沢なマカッサル・エボニー(縞黒檀)製の巻き上げ装置付きウッドボックスが付属します。
レ・キャビノティエ・グランド・コンプリケーション・オーナメンタル (写真右上)
Ref.:80175/000G-B280
ケース径:47.0mm
ケース厚:19.1mm
ケース素材:18K ホワイトゴールド
ストラップ:ダークブラウンのミシシッピ・アリゲーターレザー、18K ホワイトゴールド製クラスプ
ムーブメント:手巻き、自社開発・製造、毎時18,000振動、約58時間パワーリザーブ、42石
仕様:ジュネーブ・シール取得、時、分、トゥールビヨンのキャリッジによるスモールセコンドの秒、ミニット・リピーター、トゥールビヨン、パーペチュアルカレンダー(日付、曜日、月、閏年)、パワーリザーブ表示、均時差、日の出時刻、日の入り時刻、天空図、ムーンフェイズ(月齢と月相)、恒星時の時と分、四季、至点、分点、黄道12宮、リピーター機構トルク、手彫りによるヴィクトリア様式の装飾パターン(ベゼル、ケースバンド、ケースバック)、サンレイサテン仕上げを施した18K ホワイトゴールド製の濃いパープル文字盤、18K ホワイトゴールド製のアプライド・インデックスと針、マカッサル・エボニー(縞黒檀)製の巻き上げ装置付きウッドボックスが付属、修正ピンとルーペが付属、時計裏面に《Pièce Unique》、《Les Cabinotiers》、《AC》の文字を刻印
限定:ユニークピース
価格:要問合せ
レ・キャビノティエ・グランド・コンプリケーション・クロコダイル (写真右上)
Ref.:9700C/001R-B187
ケース径:47.0mm
ケース厚:19.1mm
ケース素材:18K ピンクゴールド
ストラップ:ダークブラウンのミシシッピ・アリゲーターレザー、18K ピンクゴールド製クラスプ
ムーブメント:手巻き、自社開発・製造、毎時18,000振動、約58時間パワーリザーブ、42石
仕様:ジュネーブ・シール取得、時、分、トゥールビヨンのキャリッジによるスモールセコンドの秒、ミニット・リピーター、トゥールビヨン、パーペチュアルカレンダー(日付、曜日、月、閏年)、パワーリザーブ表示、均時差、日の出時刻、日の入り時刻、天空図、ムーンフェイズ(月齢と月相)、恒星時の時と分、四季、至点、分点、黄道12宮、手彫りによるクロコダイルの装飾パターン(ベゼル、ケースバンド、ケースバック)、スレートカラーオパーリン文字盤、18K ピンクゴールド製のアプライド・インデックスと針、マカッサル・エボニー(縞黒檀)製の巻き上げ装置付きウッドボックスが付属、修正ピンとルーペが付属、時計裏面に《Pièce Unique》、《Les Cabinotiers》、《AC》の文字を刻印
限定:ユニークピース
価格:要問合せ
※2018年1月時点での情報です。掲載当時の情報のため、変更されている可能性がございます。ご了承ください。
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