TUDOR | チューダー 2023新作 アメリカ海軍に採用されてきた歴史にオマージュを捧げた新作。チューダー「ぺラゴス FXD」
チューダーの腕時計はその歴史において、もっとも果敢に活動する冒険家や熟練のプロフェッショナルたちに選ばれてきました。
何十年にもわたり、アメリカ海軍ダイバーたちの腕元で任務を支えたチューダーウォッチにオマージュを捧げた、新しいぺラゴス FXDが2023年の新作として登場しました。現代における究極の「ミリサブ」として、ストラップバー固定構造、チタニウム製ケース、高性能マニュファクチュール キャリバーと経過時間計測が可能な逆回転防止ベゼルを備えています。
PELAGOS FXD
早くも50年代半ば、チューダーのダイバーズウォッチは米海軍の検査を受け、軍内の複数のチームにより評価されていました。1958年には正式に採用され、さまざまな部隊で活動するダイバーたちに支給するために購入されました。本モデルは、この時代のミッションウォッチの精神を継承しています。ケースにストラップバーが固定(Fixed)された極めて頑丈な構造にちなむFXDという名称は、この時計の背景を暗示しています。本モデルは、往年の「ミリサブ」(ミリタリー サブマリーナーの略称)を、現代の技術を駆使した高性能かつ堅牢な時計として再定義しています。外観は、60年代後半のチューダー オイスター プリンス サブマリーナー Ref.7016を彷彿とさせます。固定バネ棒のような米軍仕様ならではの要素に加え、初期のチューダー サブマリーナーに見られたポインテッドクラウンガードのような、異なる時代のチューダー ウォッチから着想を得たディテールも取り入れられています。
TUDOR AND THE US NAVY
アメリカ海軍は、1950年代後半から何十年にもわたり、チューダーのダイバーズウォッチを採用しました。Navy SEALsが1962年の結成時から80年代後半まで、チューダーを着用して任務に就いていたことも有名な話です。チューダーの堅牢な計器は、水中破壊工作部隊、シービーズ、海軍潜水学校の教官など、あらゆる水中任務に立ち会ってきました。潜水学校では訓練生にスキューバダイビングの基本を授け、米国内外の潜水艦基地では水中潜水艦の整備士のパートナーとなりました。さらにチューダーの時計は、世界中の海面下で、革新的な水中技術が生まれる瞬間にも一翼を担う存在でした。
チューダーは数十年にわたり、ミッションウォッチのサプライヤーとして米海軍をサポートしてきました。1965年発行の「Underwater Demolition Team Handbook(水中破壊工作部隊便覧)」の初版には、チューダー オイスタープリンス サブマリーナー Ref. 7928が、ダイバーズウォッチに関する段落に掲載されています。この便覧は、新人工作員が水中破壊の手順を学ぶ際に欠かせない文献でした。1973年になると、アメリカ海軍の潜水マニュアルに、チューダー オイスター プリンス サブマリーナー Ref. 7016と7021が「海軍公認」の潜水時計として掲載されました。翌1974年、米国防総省の供給システムを管理・追跡するため、ナショナル・ストック・ナンバー・システムが導入されました。そして1978年からは、コード6645-01-068-1088の下で、補給将校は信頼できる海軍承認の潜水時計を必要とする相応の船員または工作員に、チューダー オイスター プリンス サブマリーナー Ref. 9411、または後の76100を購入し、支給することができるようになりました。このコードは、実に2004年まで用品カタログに掲載されていました。
軍人に支給される時計には通常、固有の管理番号が刻印されますが、アメリカ海軍に支給されたチューダーの時計はその限りではありませんでした。全軍で統一されたマーキングシステムは存在しませんでした。これらの時計は何の印も無いか、あるとしても部隊単位で在庫管理の目的で刻印された程度でした。多くの異なるコーディングの類型があることも状況を複雑にしました。数十年のスパンで、複数の品番にわたる非常に多数のチューダー ウォッチが米海軍に納入されていたことが公式に記録されているにもかかわらず、それらの時計の多くには刻印が残されていません。そのため、今日の時計研究家にとって、チューダーの軍支給時計の出自を特定することは困難を極めています。
A UNIQUE SET OF SPECIFICATIONS
もとは現役の戦闘ダイバー部隊と共同で開発されたFXDのケースは、特殊任務に必要な独自の仕様を、完全に満たしています。より高い堅牢性と信頼性のためにチタニウム製ケースに固定されたストラップバーを例とした、チューダー コレクションの中でも異彩を放つ機能的特徴を備えているのはそのためです。ラグ同士をつなぐこの形状は、本モデルの特徴的なシルエットのキーとなっています。もうひとつの特徴は、人間工学に基づいた60ノッチを刻んだ逆回転防止ベゼルです。発光塗料をあしらった60分目盛り入りのセラミック製ベゼルインサートは、ダイバーズウォッチのISO規格6425:2018に準拠しています。
新しいペラゴス FXDの意匠は、60年代後半から80年代前半にかけてアメリカ海軍の軍人たちが着用していたチューダーのダイバーズウォッチを着想源としています。時計全体のカラーはブラック。そして暗闇の使用でも発光強度を最大化させるために1969年に導入された、スクエアが先端に付いた「スノーフレーク」針やスクエア型アワーマーカー。他にも、発光塗料を用いたサンドブラスト仕上げのセラミック製インサートと逆回転防止ベゼルを採用しています。さらに、42mm径チタニウム製ケース全体にサテン仕上げが施され、そのマットな質感によって光の反射が制限されています。
A FABRIC STRAP IN PURE NAVY STYLE
アメリカ海軍のダイバーは歴史的に、主にナイロン製のブラックまたはグリーンのファブリックストラップを装着してチューダー ウォッチを使用していました。ぺラゴス FXDに付属する2つのストラップは、ブレスレットよりもストラップを好むこのミリタリー的習慣から着想を得て、さらに工夫を加えたものです。中央にレッドのラインが入った、セルフグリップ着脱システム付きのグリーン ファブリックストラップが初期設定となっています。さらに、テキスタイルモチーフがエンボスされたブラックのラバーストラップも付属します。
チューダーは2010年にいち早くファブリックストラップを採用して以来、常に先駆者であり続けています。フランスのサン・テティエンヌで150年以上家族経営を続けるジュリアン・フォール社によって、19世紀製の織機を用いて生み出されるファブリックストラップ。それは品質と快適さを両立する唯一無二の存在です。ペラゴス FXDのためにジュリアン・フォールとチューダーは、新しい構造のストラップを開発しました。中央にレッドのラインが入ったフォレストグリーンのナイロン製織りリボン(幅22mm)にセルフグリップ着脱システムを組み合わせた新ストラップは、あらゆる手首に快適にフィットします。
THE MANUFACTURE CALIBRE MT5602
ぺラゴス FXDに搭載されたマニュファクチュール キャリバー MT5602は時針と分針、秒針を備えています。他のチューダーのマニュファクチュール キャリバー同様に、モノブロックのタングステン製ローターはオープンワークで細部にサンドブラストを伴うサテン仕上げ、さらにブリッジとメインプレートはサンドブラスト表面とレーザー装飾が交互に施されています。
堅牢性、耐久性、信頼性そして精度を兼ね備えたこのムーブメントは、2ヶ所で固定されたトラバーシングブリッジによって維持される可変慣性テンプを有しています。また耐磁性シリコンバランススプリングを備えるほか、MT5602はスイス公認クロノメーター認定を取得しています。その認定ではムーブメントの状態で日差が-4秒から+6秒を基準としていますが、チューダーはさらにその上、腕時計として組みあげられた状態で日差が-2秒から+4秒という、より高い基準を達成しています。
その他の特筆すべき特徴は約70時間のパワーリザーブです。それは金曜日の夜に腕時計をはずし、月曜日の朝に身に着けたときに再びゼンマイを巻く必要がないことを意味します。
PELAGOS FXD
ぺラゴス FXD
Ref:25717KN
ケース径:42.00mm
ケース厚:12.75mm
ケース素材:チタニウム
防水性:200m(660ft)
ストラップ:フォレストグリーンにレッドのセンターライン入りのファブリックストラップ(セルフグリップ着脱システム付き)、テキスタイルモチーフがエンボスされたブラックのラバーストラップが付属
ムーブメント:自動巻き、Cal.MT5602、約70時間パワーリザーブ、毎時28,800振動(4Hz)、25石、COSCによるスイス公認クロノメーター認定
仕様:時・分・秒表示、秒停止機能による正確な時刻設定、チタニウム製逆回転防止ベゼル、マットブラックダイアル
価格:540,100円(税込)
※2023年9月時点での情報です。掲載当時の情報のため、変更されている可能性がございます。ご了承ください。
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