AUDEMARS PIGUET | オーデマ ピゲ 2020新作 コンプリケーションとデザインの快挙。オーデマ ピゲ「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ グランドソヌリ カリヨン スーパーソヌリ」
2020年の新作としてオーデマ ピゲより、「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」コレクションに「グランドソヌリ カリヨン スーパーソヌリ」の5ピースを加えました。それぞれにアニタ・ポルシェのアトリエが制作したオーダーメイドの独創的なエナメルダイヤルが施さされています。
これらの洗練されたウォッチは、常に新たな技術をとり入れながら世代を超えて伝統のクラフツマンシップを大切に守り育ててきた人々へのトリビュートでもあります。
ソヌリウォッチは14世紀、ダイヤルのない時計が時をチャイムにより告げていた時代の計時システムにさかのぼります。オーデマピゲは1875年の創業時からソヌリのメカニズムを得意としていました。複雑なグランドソヌリ、プチソヌリ、ミニッツリピーターなどのメカニズムを今日まで製造し続けています。今日オーデマ ピゲでは片手で数えられるほどの少数の熟練時計師たちがグランドソヌリの組立と調整を行っています。グランドソヌリはオートオルロジュリーの歴史の中で最も洗練されたコンプリケーションの一つとされています
グランドソヌリウォッチの複雑性と希少性を祝い、オーデマピゲはスイスの著名なエナメル工芸家アニタ・ポルシェと提携し、ハンドクラフトの「グラン・フー」エナメルのダイヤルを制作しました。アニタが取り組んだのは、アンティークゴールドのスパンコール(“paillons”)を代々受け継がれてきた技術や伝統と現代的デザインをシームレスに融合させたエナメルダイヤルの三部作です。アニタ・ポルシェの芸術的な感性とノウハウは、スイスの伝統のオートオルロジュリーマニュファクチュールのタイムピースに生かされ、コンプリケーションタイムピースに洗練されたアートの装いを与えました。 残りの2つのピースについては、アニタ・ポルシェのアトリエによるお客様仕様のエナメルダイヤルをオーダーすることができます。
伝統と革新の出会いから生まれた秀逸なコンプリケーション
「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ グランドソヌリ カリヨン スーパーソヌリ」に搭載されているのは、新しい手巻きムーブメント、キャリバー2956。これは伝統的なグランドソヌリコンプリケーションに、マニュファクチュールが2015年にロイヤル オーク コンセプト コレクションで登場させた、特許保有のスーパーソヌリテクノロジーを結びつけたものです。489個の部品で構成されたこの複雑なキャリバーは、オーデマピゲの妥協を許さぬ精神を示しています。
グランドソヌリは伝統的なミニッツリピーターのように時、クォーター、分をオンコマンドで鳴らすことができるだけではありません。時計塔のように自動で常に時とクォーターを鳴らすことができます。グランドソヌリ スーパーソヌリは3つのゴングとハンマーを備えており(通常のソヌリは2つ)、クォーターを2つの音色ではなく3つの音色(高音、中音、低音)で鳴らすことができます。これをカリヨンと呼びます。そしてプチソヌリのポジションにすると、時だけを鳴らすことができ、サイレントモードにするとソヌリは全く鳴りません。ミニッツリピーターのメカニズムはいつでも作動モードにすることができます。
さらにスーパーソヌリのメカニズムは、このコンプリケーションウォッチに懐中時計なみの音質を与えます。この特許保有のテクノロジーは、ローザンヌのスイス国立テクノロジー学院(EPFL)と提携し、8年かけて開発したものです。以前のミニッツリピーターの力強い音質や楽器のハーモニーを参考に、時計師、技術者、学者と音楽家で構成されたチームが新しいチャイムのテクノロジーを求め、ウォッチケースの研究を進めました。
スーパーソヌリの音響パワー、音質とハーモニーのトーンは特許保有のゴングとケース構造により得られます。高機能のゴングはメインプレートには取り付けず、音を良く響かせる音響板として機能する新しい装置にセットされています。この革新的なスーパーソヌリのテクノロジーにより速度もより正確になっています。
細かなディテールまで洗練された手仕上げが施されたキャリバー2956は、まさに伝統と革新を融合させたムーブメントです。
ルカス・ラッジ開発ディレクターは次のように述べています。「グランドソヌリはソヌリウォッチの最高峰。オーケストラのように、部品同士が完璧に連動して自動的に時と分を告げることができる。この伝統のメカニズムをカリヨン機能(3つのゴング)を持つスーパーソヌリのテクノロジーに結びつけることに挑戦し、4年をかけて完成させた」
工芸美術という芸術としてのダイヤル
アニタ・ポルシェスイスのエナメル職人は次のように語ります。「このクラフトで素晴らしいことはまさしく全方位の可能性と創造性だ。真っ白なキャンバスを前にした画家のように。オーデマピゲと共に仕事をすることにより、由緒あるスパンコールの技術を自由で創造的、現代的に展開することができた。それによりとても豊かなバージョンが生まれた」
18世紀から19世紀にかけてジュウ渓谷で制作されていたエナメルのグランドソヌリマスターピースを念頭に、オーデマピゲはスイスのエナメル工芸家、アニタ・ポルシェと初めて提携し、由緒ある技術とツールによるハンドクラフトの「グラン・フー」スパンコールエナメルダイヤルの三部作を制作しました。
それぞれの「グラン・フー」エナメルダイヤルは、素材の有機的な性質、手作りの加工と微妙な焼き加減により二つとない仕上がりとなります。水で溶かしたガラスパウダーの薄い層をゴールドダイヤルに手で塗布してから、800度の炉で焼きます。このプロセスを何度も繰り返すことにより、透明で深みのある明るい仕上げが得られます。炉で焼く時間と温度はそのたびに違います。微妙な彩色がこの焼き加減のノウハウにより出現します。
「CODE11.59 バイ オーデマピゲ」のユニークなデザインにインスパイアされ、アニタ・ポルシェは一つ一つの現代的な「グラン・フー」エナメルダイヤルを、一世紀以上の伝統を持つ由緒あるゴールドスパンコールのハンドクラフトで飾るという創造的なクリエーションに挑みました。一つ一つのスパンコールは、今日ではもう使われていない由緒あるツールと技術により、ていねいにカットしてカーブした薄片にします。スパンコールをエナメル職人の手によりダイヤルのエナメル加工面に注意深くのせ、炉で焼いて一体化させます。その後ダイヤルに透明なエナメルの薄い層をかけ、磨き上げて仕上げます。
この由緒あるスパンコールエナメル装飾を、「CODE11.59 バイ オーデマピゲ」というコンテンポラリーウォッチで展開することにより、アニタ・ポルシェはマニュファクチュールのクラフツマンシップの中に生き続ける伝統的技術と未来への志向を織り交ぜた作品を見事に完成させました。アニタ・ポルシェとオーデマピゲの仕上げのエキスパートたちにとって、完璧さはディテールに宿るもの。そこには目に見えないほどの微細なニュアンスが込められています。
このダイヤル三部作に加えアニタ・ポルシェのアトリエでは、お客様の好みと要望に合わせたエナメルダイヤルを制作いたします。
時を超える現代性
「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ グランドソヌリ カリヨン スーパーソヌリ」の18Kホワイトゴールドケースは、複雑なメカニズムとエナメルダイヤルと同様に、キャリバーに対して施すようなコントラストのきいたディテールと洗練された手仕上げの技術を駆使して装飾されています。
ケースのエルゴノミックなカーブ、八角形のミドルケースと円形の薄いベゼル、スタイリッシュなアーチのようなラグ。そのすべてがスムーズにつながり、一つ一つの複雑な部品を完璧に装飾するというこだわりのコンセプトを実現しています。複雑なプログラム、最適のツール、スタッフの熟練と才能。それらすべてが一体となって初めて部品の製造と手仕上げが可能となります。ケースのフォルムにおいても、アングルと丸めた表面が隣接することなどはマニュファクチュールの仕上げ熟練職人にとっても手強い挑戦の一つでした。サテンブラッシュとポリッシュ仕上げを組み合わせたケースには、手仕上げの美しい質感が感じられます。
驚きのレガシー
1875年の創業以来、オーデマ ピゲは複雑時計を専門に製造してきました。1882年から1892年にかけて製造された1625本の時計の半分以上がソヌリを搭載していました。これを可能としたのは、マニュファクチュールのために働いていたジュウ渓谷の12ほどのアトリエのクラフツマンたちの並外れた才能と技術です。最も複雑で洗練されたメカニズムの一つとして、グランドソヌリは希少なウォッチでした。1882年から1892年にかけて、オーデマピゲのウォッチでグランドソヌリを備えていたのは28本のみです。
オーデマ ピゲは1892年、ルイ・ブラント&フレールと提携し、初のミニッツリピーターウォッチ(径29.3ミリ、13リーニュ)を制作しました。2つのハンマーセットを備え、時、クォーター、分をオンコマンドで鳴らすことができるものです。この快挙は、レディースの小さなペンダントウォッチに入れるためコンプリケーションのメカニズムをミニチュア化するという課題をクリアすることによって可能となりました。1892年から1957年にかけて、マニュファクチュールは35本のミニッツリピーターウォッチを製造しました。これらのウォッチには、メカニズムの複雑性のためグランドソヌリは含まれていません。
オーデマピゲではソヌリ懐中時計の製造をずっと継続して行っていましたが、1930年代の大恐慌と第二次世界大戦時にはソヌリウォッチの数は減少しました。1960年代にはソヌリのメカニズムは懐中時計だけに使われていました。オーデマピゲのソヌリウォッチはクォーツ危機の直後、クラシックなコンプリケーションが戻ってきた1990年代に復活します。
オーデマ ピゲ グランドソヌリのメカニズムの復活は、1980年代にジュウ渓谷の独立系時計師で若く自由な精神を持ったフィリップ・デュフールが制作した5本のマスターピースにおいて注目されました。マニュファクチュールは彼の才能を評価し、地域のクラフツマンシップの振興のため支援を行いました。
オーデマ ピゲは初のグランドソヌリ ウォッチを1994年に発売しました。径28.6ミリ、厚さ5.2ミリのキャリバーという優れた成果です。1995年から2002年にかけて、グランドソヌリを備えたウォッチキャリバーが188本製造されました。
マイケル・フリードマンコンプリケーション部門責任者は次のように語ります。「複雑なソヌリウォッチの開発と製造は、オーデマ ピゲの創業以来、常に積極的な活動の一つだった。この物語の最終章には、稀に見る傑作グランドソヌリ カリヨン スーパーソヌリが登場する。オーデマ ピゲが2015年に発表した革新的なミニッツリピーターのスーパーソヌリテクノロジーを進化させたウォッチだ。従来のミニッツリピーターはオンコマンドで鳴らすのに比べ、この新しいグランドソヌリ カリヨン スーパーソヌリは、深い響きとピュアな音楽性を備えたクリアな独特の音色で時とクォーターを堂々と鳴らすことができる」
CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ グランドソヌリ カリヨン スーパーソヌリ
CODE 11.59 by Audemars Piguet Grande Sonnerie Carillon Supersonnerie
Ref.:26397BC.OO.D002CR.01
ケース径:41mm
ケース素材:18Kホワイトゴールド
ストラップ:「大きな竹斑」入りブルーアリゲーター(ハンドステッチ)、18Kホワイトゴールド製APフォールディングバックル
防水性:2気圧
ムーブメント:手巻き、Cal.2956(自社製)、約48時間パワーリザーブ、毎時21,600振動(3Hz)、53石
仕様:時・分表示、グランドソヌリとプチソヌリカリヨン、ミニッツリピーター、アニタ・ポルシェによる特別なカスタムメイドのクリエーションを使用したダイヤル
価格:要お問合せ
※2020年10月時点での情報です。掲載当時の情報のため、変更されている可能性がございます。ご了承ください。
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