AUDEMARS PIGUET | オーデマ ピゲ 新たな没入型インスタレーション“HALO(ハロ)”を アート・バーゼル 2018で発表
オーデマ ピゲがバーゼルで開催されたアート・バーゼル 2018で、第4回アートコミッション作品“HALO(ハロ)”を発表しました。2018年のオーデマ ピゲ・アートコミッション作品は、ゲストキュレーターとしてジュネーブのArts at CERN(欧州原子核研究機構)でキュレーター、ディレクターを務めるモニカ・ベロを迎え、イギリス出身のアートデュオ、Semiconductorのルース・ジャーマンとジョー・ゲアハルトが制作しました。“HALO(ハロ)”と名付けられた大規模なサイト・スペシフィックアート作品は、鑑賞者にCERNのアトラス実験の芸術的な解釈を提示するものであり、アートインスタレーションに活用された最初の作品でもあります。
第4回オーデマ ピゲ・アートコミッションを祝して、ブランドによるプレスカンファレンスとカクテルパーティーが主催されました。ゲストはまず、垂直のピアノ線で全面を覆われ、360°スクリーンがめぐらされた幅10m高さ4mのシリンダー型構造の没入型インスタレーションを体験しました。鑑賞者は、CERNの大型ハドロン衝突型加速器(LHC)の中で通常はほぼ光の速度で起こっている連続した素粒子衝突の、速度を落として作成された万華鏡のようなデータが投影される“HALO(ハロ)”の環境に没入しました。スクリーンにアニメ化されたデータ点がぶつかると、連動して周囲を取り囲むピアノ線を小さなハンマーが叩き、放たれた振動がアート作品全体に反響します。
Semiconductorのアーティスト、ルース・ジャーマンとジョー・ゲアハルトはプロジェクトについて「私たちは、人間が自然に残す痕跡に興味を抱いています。科学的な知識について学ぶのが目的ではなく、人間がかつて観察したことが何になるのか、ということを知りたいのです。それはすぐに、人間である私たちが常に行っている、パターンを読むというプロセスになります。科学について何も知る必要はなく、ただ私たちが‘技術的昇華’と呼ぶものを皆さんに体験してほしいと願っています。それが経験になるのです」と語りました。
彼らはまた、オーデマ ピゲとのコラボレーションと、ジュウ渓谷にある本社への訪問について「オーデマ ピゲの工房を訪ねて時計師と会うことは、プロジェクトの中で面白い部分でした。技術に関して、オーデマ ピゲとCERNには人間のスケールの極限で可能なことの限界にいかに挑むかという点において共通する部分が多くあり、無視することはできませんでした。そこでスイスで出会ったオーデマ ピゲの時計とともに、CERNの大型ハドロン衝突型加速器(LHC)で見られる特性を見せるための大型の機器である“HALO(ハロ)” を制作したのです」
ゲストキュレーターのモニカ・ベロは、作品について「“HALO(ハロ)”は創造的であり真に知的で非常に科学的な、独自性のある作品です」 と語りました。
2015年にCERNで2ヶ月間を過ごし作品を制作したSemiconductorを、オーデマ ピゲと2018年のゲストキュレーター、モニカ・ベロが選出したのは、物理的現象の限界を追求し、自然界を芸術的に解釈する姿勢を評価したためです。オーデマ ピゲ・アートコミッションでは、キュレーターとともに新進気鋭または中堅のアーティストとのコラボレーションのもと、新しいアート作品を制作し、3つの国際的なアート・バーゼルショーのうちの1つで発表しています。時計づくりに受け継がれる複雑性や正確性から着想を得つつ、アーティスト独自のビジョンを展開することがこの取り組みの目的です。今年は、モニカ・ベロのサポートのもと、コンテンポラリーアートと科学や技術との対話に着目し、複雑性や正確性をテーマとした作品制作を続けてきたSemiconductorが選出されました。
バーゼルで行われたアート・バーゼルのオーデマ ピゲ・コレクターズラウンジでは、ロンドンを拠点とするイタリア出身のビジュアルアーティスト、ケオラの写真シリーズとともに、チリ出身でニューヨークを拠点に活動するアーティスト、デザイナーのセバスチャン・エラズリスのラウンジコンセプト3部作をしめくくるデザインも展示されました。
鋼に必要な天然資源であり、時計師にとっても最も重要な天然資源である鉄鉱石からエラズリスが着想した“Foundations(礎)”は、アート・バーゼル香港で既に展示され、2018年末にはマイアミビーチで開催のアート・バーゼルでも発表される予定です。オーデマ ピゲがコレクターズラウンジで革新的なコンセプトを発表し続けてきたアート・バーゼルの3会場を、今年1年かけて巡回することになります。今回のデザインは、ジュウ渓谷にとって重要な2つの天然素材、氷と木から着想された以前のラウンジコンセプト(“Ice Cycle(氷のサイクル)”2016年と“Second Nature(第二の自然)”2017年)の進化形となります。
ケオラの新しい写真シリーズ、“Remains:Vallee de Joux(名残り:ジュウ渓谷)”では、自然界におけるオーデマ ピゲのルーツが独自の芸術的視点でまとめられています。ケオラのアート作品も同様に、2018年を通じてラウンジ内で進化を遂げ、12月にマイアミビーチで開催されるアート・バーゼルで、Promenade(プロムナード)”というドローン技術と高精度スキャンで制作された2部作の新たな映像作品となって完結する予定です。ケオラの作品は革新的な先端技術を用いて鑑賞者に自然界を眺める違った視点を提供しつつも、時計師の正確性や技術を連想させるものとなっています。
※2018年6月時点での情報です。掲載当時の情報のため、変更されている可能性がございます。ご了承ください。
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