A. LANGE & SÖHNE | A.ランゲ&ゾーネ 2020新作 ザクセン高級時計産業誕生175周年を記念する限定エディション。A.ランゲ&ゾーネ「1815 ラトラパント・ハニーゴールド “F. A.ランゲへのオマージュ”」
新たに開発された「1815 ラトラパント・ハニーゴールド “F. A.ランゲへのオマージュ”」は、3モデルで展開するアニバーサリーコレクションの一つです。このラトラパント・クロノグラフは製作数100本限定エディションで、A.ランゲ&ゾーネ・ブティックでのみ販売されます。この時計の主役は、モデル名になっている複雑機構です。ハニーゴールドケースにブラックのダイアルを収め、ムーブメントには特別モデルならではの仕上げ装飾が施されています。
フェルディナント・アドルフ・ランゲが1845年12月7日に設立した最初の懐中時計工房は、類例がないほどのサクセスストーリーの原点となりました。起業した当時はささやかな工房でしたが、19世紀の隆盛期を経て、フェルディナント・アドルフ・ランゲの曾孫ウォルター・ランゲがドイツ再統一と同時にブランドを再建するまで、時計師一族ランゲ家は、4世代以上の長きにわたってザクセン高級時計産業に多大な影響を与えてきました。
ザクセンの地に高級時計産業が誕生してから175周年を記念し、A.ランゲ&ゾーネが1815 ファミリーの3モデル、「1815 ラトラパント・ハニーゴールド」、「1815 フラッハ・ハニーゴールド」、「トゥールボグラフ・パーペチュアル・ハニーゴールド」を限定エディションとして製作します。これら3モデルはいずれも、フェルディナント・アドルフ・ランゲの誕生年にちなんで名付けられた1815 ファミリーのメンバーです。このアニバーサリーコレクションのモデル名に付けた“F. A.ランゲへのオマージュ”は、創業者への敬意を表しています。
類い希なカラーコンビネーション
「1815 ラトラパント・ハニーゴールド “F. A.ランゲへのオマージュ”」のハニーゴールドケースの直径は41.2mmです。そのA.ランゲ&ゾーネのためだけに開発されたケース素材の特徴は、特に高い硬度と温かみのある光沢です。この度、ハニーゴールドを初めてシルバー無垢製のブラックダイアルと組み合わせ、現代的な魅力を醸し出しています。
格別な複雑機構
この時計は、A.ランゲ&ゾーネのラトラパント・クロノグラフとしては6作目ですが、この複雑機構だけに絞り込んだモデルはこれが初めてです。このメカニズムは、高級時計製作の世界で最も複雑な機能に数えられます。ダイアルの中央から伸びる上下に重なったクロノグラフ秒針とラトラパント秒針は、1分までのラップタイムを何度でも測ることができます。ラトラパント秒針の下にあるクロノグラフ秒針は、ピンクゴールドプレート仕上げのスチール製で、ロディウム仕上げのスチール製ラトラパント秒針と重なって動きます。2時位置のボタンを押すと、この2本の針が同時にスタートします。ラトラパント秒針は、クロノグラフ秒針とは別に一旦停止した後、再びクロノグラフ秒針に追いついて一緒に動くことができます。このプロセスにちなんでフランス語の「追いつく」を意味する動詞rattrapareをもとに、rattrapante(ラトラパント)という名前が付けられました。この機能の操作は、10時位置にあるボタンで行います。計時中にこのボタンを押すと、クロノグラフ秒針は動き続けますがラトラパント秒針が停止するので、ラップタイムを読み取ることができます。もう一度ボタンを押すと、ラトラパント秒針がクロノグラフ秒針に追いついて、再び上下に重なったまま動きます。この手順で、何度でもラップタイムを計ることができます。
新しい自社製キャリバー
複雑なラトラパント・クロノグラフ機構は、新たに開発された手巻きキャリバー L101.2のムーブメント側にあります。タイムおよびラップタイム計測を制御するために、2個のコラムホイールを用いる伝統的かつ高精度な方式が採用されました。サファイアクリスタルのシースルーバックから、ラップタイムを読み取れるようにラトラパント秒針を停止位置に固定するラトラパント・クランプとコラムホイールによる精密な切替えプロセスをつぶさに見ることができます。ゼンマイを完全に巻き上げると、香箱に58時間のパワーリザーブが蓄えられます。ランゲ自社製フリースプラング式ヒゲゼンマイは、同じく自社製のチラネジテンプと連係して、毎時21,600振動(3ヘルツ)で安定した歩度を約束します。
アニバーサリーエディションのための仕上げ装飾
365個の部品を手作業で組み立てたムーブメントには、フェルディナント・アドルフ・ランゲが自身の手によるムーブメントを見まがいようのないものにしようと考案した基準に準拠して仕上げ装飾を施しています。洋銀製の受け部品の粒状感を持たせた表面仕上げは、1Aクオリティーと呼ばれる最高品質を誇った往年のランゲ製懐中時計を思い起こさせます。それらの懐中時計は、特にゴールドのチラネジが付いているテンプ、受け石を固定するビス留め式ゴールドシャトン、そしてハンドエングレービング入りテンプ受けを特徴としていました。これらの伝統ある品質の証しは、現在製作されるA.ランゲ&ゾーネの多数の時計にも見ることができます。
ラトラパント・クロノグラフのレバー、バネおよび裏押さえなどの可動部品の上側を線彫り模様で飾る一方、周囲の面取り部分を光沢研磨しています。角度の鋭い内側隅の面取り部分の研磨は、特に難しい作業です。この研磨は、このようなムーブメントにどれほど細かな手作業と多大な労力がかけられているかを如実に物語ってくれます。このような完成度の高い仕上げは、鋭利な特殊工具を使いこなせる経験豊かな仕上げ職人だからこそ成せる技なのです。最も気を遣うのは、表面に粒状感を持たせた受け部品の組立工程です。なぜなら、この表面は極小さな傷が付いただけでも台無しになってしまうからです。
テンプ受けとクロノグラフ受けに手彫りで描いたエングレービング模様の繊細な線と受けに刻まれた文字には、ブラックロディウム加工を施しています。ガルバニックコーティングのこの深い色調により、エングレービングに立体感が生まれます。伝統の仕上げ技法を先端技術で再現するための工夫にも、A.ランゲ&ゾーネの「決して立ち止まらない」という決意が表れています。
1815 RATTRAPANTE HONEYGOLD “Homage to F. A. Lange”
1815 ラトラパント・ハニーゴールド “F. A.ランゲへのオマージュ”
Ref:425.050
ケース径:41.2mm
ケース厚:12.6mm
ケース素材:18Kハニーゴールド®
ストラップ:手縫いのダークブラウンレザー、18Kハニーゴールド®製ピンバックル
ムーブメント:手巻き、Cal.L101.2(ランゲ自社製)、58時間パワーリザーブ(完全巻上げ状態)、毎時21,600振動、36石
仕様:時・分表示、ストップセコンド機能搭載スモールセコンド、30分積算計付きラトラパント・クロノグラフ、タキメータースケール、サファイアクリスタル風防(モース硬度9)、シルバー無垢製のブラックダイアル
限定:世界限定100本、ブティック限定
予価:14,750,000円(税抜)
発売予定:2020年11月
※2020年9月時点での情報です。掲載当時の情報のため、変更されている可能性がございます。ご了承ください。
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