Touch & Feel レポート:時代を超えて愛されるブライトリングの象徴
クロノマットが受け継ぐ“性能とエレガンス”という哲学
ブライトリングの新作発表会に参加し、House of Brands Japan株式会社のジェローム・シュムッツ社長による、ブランドを代表するコレクション「クロノマット」の歴史と最新モデルについてのプレゼンテーションを聞く機会に恵まれました。
その中で特に印象的だったのは、クロノマットが単なる人気コレクションではなく、誕生当初から明確な目的を持って生み出された時計であるということです。約40年という歴史の中で、世界的なアイコンウォッチへと成長した理由を改めて感じる時間となりました。
イタリア空軍から生まれた、性能とエレガンスの融合
クロノマットが誕生したのは1983年。ブライトリングを引き継いだアーネスト・シュナイダーの時代に、イタリア空軍のアクロバット飛行チーム「フレッチェ・トリコローリ」のために開発されました。
求められたのは、7Gもの重力に耐えるコックピットでの実用性と、フォーマルな場にもふさわしい美しさ。その「性能」と「エレガンス」の両立こそが、現在まで受け継がれるクロノマットの個性となっています。
クォーツ危機の時代に挑んだ、機械式クロノグラフ
1980年代後半、時計業界は薄型クォーツウォッチが主流となり、伝統的な機械式時計が大きな転換期を迎えていました。
その中でブライトリングが選んだのは、時代の流れとは逆ともいえる、大胆で存在感のある機械式クロノグラフでした。
象徴的なルーローブレスレットの誕生秘話
クロノマットを語る上で欠かせない存在が、独特な形状を持つ「ルーローブレスレット」です。
その起源は、イタリアのスポーツウェアブランド「エレッセ(Ellesse)」とのコラボレーションにあります。イタリア人建築家クラウディオ・ジョバノーリが「チューブでつながれた2つのテニスボール」から着想を得て生み出したデザインが、その原点となっています。
アイコンを磨き上げた、新型クロノマット
今回発表された新型クロノマットが目指したのは、大きな変化ではなく、完成されたアイコンをさらに磨き上げることでした。
ケースの厚みやラグからラグまでの長さ、ブレスレットの装着感を見直すことで、より自然なフィット感を実現。さらに象徴的なライダータブは、従来18個の独立した部品構成からベゼルとの一体構造へ進化し、厚みを1.3mm削減しています。
ルーローブレスレットもケースとの一体感を高め、新たに「オン・ザ・ゴー」調整機能を搭載。着用したまま微調整できることで、日常での快適性も向上しました。
また、新しい40mmオートマチックモデルには、自社開発3針ムーブメント「マニュファクチュール キャリバーB31」を搭載しています。
40年以上愛され続けてきたクロノマット。今回のプレゼンテーション、そして実機を通して感じたのは、ブライトリングが歴史あるアイコンを変えるのではなく、その魅力をより現代的に高めているということでした。